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イオンモール日根野は新しいステージへ

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若年世帯の活性化へ差別化

食品と医薬品などを隣接させ買い回りの利便性が向上

イオンモール日根野が6月7日から、各店舗のイオン日根野店と専門店を刷新して生まれ変わった。1995年にジャスコシティ日根野として開業以降、09年にイオン日根野ショッピングセンター、さらに11年に現在のイオンモール日根野に屋号を変更。ジャスコ時代から数えて来年には30周年を迎える。今回、顧客のライフスタイルの変化に対応し、満足度の高い商業施設として再スタートを切った。リニューアルコンセプトは「まちと一緒に。日根野とともに。~イオンモール日根野は新しいステージへ~」。

同モールは30年の歴史を有するだけに、地元の固定ファンが多い施設。ただ高齢化が進む中、30~40歳代のファミリー需要の確保、さらにはより若い世代へのアプローチをいかに行うかが課題だった。比較的若い世代からは競合する「いこらも~る泉佐野」が指示されており、またDSが点在するエリアとあって、差別化が図れる大幅改装が求められていた。

今回の刷新では6月28日にオープンする、南大阪最大級の「無印良品イオンモール日根野」を誘致したことが大きい。衣料、雑貨、食品などの幅広い品ぞろえに加え地域限定アイテムの取り扱いや、100円コーヒーのサービスも行う。キッズ関連の売場は約2倍に拡大。顧客からはライフスタイル雑貨やカフェなどを求める声が多く、こうした需要に対応した新規7店舗を含む21店舗を新たにオープン。またフードコートも刷新。駐車場は混みあうことも多かったが、ゲートレス、チケットレスとしたことで改善。さらに隣接するコーナンと行き来する横断歩道も移設し、利便性や安全性を高めた。

イオン日根野は、食品では岸和田漁港の鮮魚を対面で毎日提供。また、デリカの量り売りを対面で行う「リワードキッチン」も新規導入。シニアにも若者にも人気の「おかずサラダ」などを強化し、約30SKUを展開。さらに冷食売場は改装前と比べ1.4倍の規模に拡大。生鮮野菜の高騰で需要が高まる加工済み冷凍野菜などを中心に販売を強化する。また生鮮売場前などに設置する冷凍平台は10本を用意。買い得感のある大型パックなどの訴求力を高める。トップバリュ「プロのひと品」は、テレビ番組で紹介されたこともありパッケージがよく見えるよう陳列什器を導入して大々的にアピール。MZ世代へは近年、人気上昇中のグミをはじめとした個食菓子の品ぞろえを強化。

医薬・化粧品、日用雑貨売場は食品売場に隣接するよう移転、一カ所にまとめ食品と買い回りしやすい配置に変更した。化粧品でもZ世代を意識し、目元のメイクやベースメイクの品ぞろえを倍増したほか、ネイルメイクも大幅に充実。

キッズ売場はベビー大型育児雑貨(ベビーカー、チャイルドシートなど)、ランドセル、ゲーム機・ソフトの品ぞろえを拡大。木製トイやベビートイを触って遊べるタッチ&トライコーナーも新設。また子供向けアミューズメント「モーリーファンタジー」も新たに導入した。さらに泉佐野市から提供された「図書ひろば」の児童本は、今後、従業員や来店客から寄贈を募る。

ヘルス&ウエルネス志向の高まりに対応した快眠寝具の品ぞろえを拡大。同社PBの「ホームコーディ」で接触冷感素材を使用した「COLD」シリーズを展開。また今回のリニューアルを記念し、日本唯一の枕の神社・日根神社との「枕」企画として、顧客の快眠を願い日根神社で祈祷した枕を6月7~9日の期間限定で販売した。

同施設の年間来館者数は、直近のピークが17年の600万人。コロナ禍の影響で減少していたが昨年は500万人にまで回復、今年は改装効果で550万人を目指す。売上は施設全体およびイオン日根野店とも約10%増を見込む。

【施設概要】
所在地/大阪府泉佐野市日根野2496-1▷規模/店舗2万9678㎡(イオン直営1万480㎡)、敷地7万402.89㎡、駐車場/1200台

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