常温新製品は約1400品目
加藤産業は7月13、14日に神戸国際展示場で「第48回 2023秋&冬の新製品発表会」を開催。得意先は前回を大きく上回る3200人が来場した模様。
出展企業は533社(常温316、低温76、酒類141)・5608品目(4376、728、504)で、新製品は1826品目(1390、314、122)。特に常温品の新製品は、前回を500品目近く上回る突出した数値となった。今秋の新製品トレンドは、乳酸菌配合や美肌効果など健康・美容ケア商品が多いほか代替食品、発酵食品などの提案も活発。特に健康トレンドはコロナ禍でのそれではなく、外出機会が増える中で新たな動きが伺えると分析。
同社オリジナルブランドは新製品10品、改訂品2品を、和歌山産業は新製品2品を発売。「Kanpy」コーナーでは生活防衛を提案する「北海道ゆであずき低甘味仕上げ」「鮭フレーク」などやニューレトロをイメージした「北海道つぶあん・こしあん」など。またタイパ提案として「プロッシモ早ゆでタイプ サラダマカロニ」などをそろえた。また今回初めて業務用コーナーも展開。
防災の日に向け備蓄食品・非常食も訴求。また乾物商品の販売強化にChat-GPTを活用した売り場作りも紹介。同社やメーカーによるPR動画「KATO VIRTUAL EXPO(KVE)」ではKanpyブランドやNBの新製品情報を動画で紹介したほか、秋冬のトレンド・企画情報を発信。「KatoTV」では同社の各支店長が推奨品を紹介。またトレンド情報にまつわる動画も配信した。
各地の地域メーカーを一堂に集めた「ディスカバリーニッポン」では48社(各支店の取組みメーカー26社)が出展。同社の地域メーカー売上は直近で40億円の実績がある。店頭での点数アップに加食と生鮮の関連販売もあるが、NBと地域メーカーのコラボ販売も提案。デジタル展開で優位性のあるNBと地域メーカーの融合などに注力。
KSBメーカーコラボ企画ではイチビキ、オタフクソース、カゴメ、キーコーヒー、サトウ食品、J―オイルミルズ、はくばく、ヤマモリが出展。各社の得意分野を生かした提案を行った。「レタスクラブ」連動コーナーでは夏をのりきる元気が出る簡単メニューを特集。酒類はヤタニ酒販のPBワインやスパークリング清酒を、低温はご当地おでんや冷凍スイーツを提案強化した。
●卸のチカラで販売を
同社は13日に会見を開き、業容などについて説明。同社販売価格は5~10円の間で上昇しており、前年と同等の数量を販売するのは難しくなっている。直近の売上実績は前年比104%で推移しており、値上げの影響も大きいが、山中謙一専務は「メーカー任せではなく卸のチカラで販売する」ことを強調。メーカー同士を同社がつなぎ、デジタル活用で拡売を実現するほか、提案型営業コンクールでの成功事例も共有する。以前ほどの価格提案は難しいが、その分、可能な限り徳用感のあるボリューム価値を提案する。
第3四半期は想定したほどの落ち込みはないが、物流会社からの値上げ要請が高まっており、新年度の10月早々にも影響が出てくると予想。倉庫内や営業面での生産性向上が必須課題だが、まずは中身のある売上確保に取り組む。
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