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吹田SST店 オープンから1カ月の状況とは…/阪急オアシス

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店舗の認知向上を最優先に

オープンから1カ月、吹田SST店のその後は

阪急オアシスは4月29日、阪急オアシス吹田SST店(大阪府吹田市)をオープン。エイチ・ツー・オーリテイリンググループの主要店舗が集まるエリアという強みがある一方で、健康・サステナブル・多世代共生をテーマとするスマートタウンへの出店は前例がない。オープンから約1カ月間の状況を聞いた。

初年度売上高を19億円に設定。オープン後のゴールデンウイーク期間は計画並みに推移した。連休明けは激戦区とあって、来客数・売り上げともバラつきが見られる。まだスマートタウンの居住施設もフル稼働ではなく、GW中に予定していたイベントが雨天で十分できなかったこと、車客中心を見込んでいたところ、実際は自転車・徒歩の利用が多かったことなどから、同店舗およびオアシスタウン全体の本領が発揮できていない。

とにかく今は認知度の向上が最優先課題。店内の多目的スペースでは、1日350gの野菜を摂取するための料理講習会を実施。また、重点商品のひとつであるアンガスビーフの調理提案やメーカーと共同メニュー企画なども相次ぎ投じていく。非食品ではアシックスの運動診断、施設内のテナント・アイセイ薬局による血管年齢のチェックなど、メーカー、テナントと協力した健康提案が鍵を握る。

店内には随所に健康訴求型商品が並んでいるが、健康軸で特に注力するのは野菜摂取。農産売り場にはカゴメ・ベジチェックコーナーを設け、野菜摂取の啓発に積極的だ。また、メイン通路の各コーナーで、シーフードサラダやデリカなど野菜を使った商品を展開。飲料売り場などヘルス&ビューティーコーナーでは「これからは栄養で選ぼう」として、野菜飲料や植物性飲料の訴求力を高めている。また、同社店舗では唯一の「かるしお」コーナーも設けた。

サステナブル提案では、農産売り場に「プラットファームマーケット」を設置し、生産者の思いやこだわりの発信地として展開。阪急うめだ本店の人気コーナーを、同社としては初めて導入した。意外に好評なのが、多世代共生をテーマに設置した「SSTこども図書館」。協賛企業から寄贈された蔵書を閲覧できるスペースだが、親子のふれあいの場として利用者が多い。

もちろん健康やサステナブル提案だけではなく、食品の魅力を発揮するラインアップも充実。畜産売り場では簡便・即食・対面販売に注力、店内で焼き上げた焼き鳥や鶏肉デリカをそろえている。対面では牛肉やホルモンなど焼肉商材を強化したほか、週末は熟成牛の提供も行う。

加工食品ではアジアフードの品ぞろえを強化、高い反応を得ている。アイス売り場ではローカル、ロングセラー、新発売・復刻の3軸でラインアップ。さらに急成長中の冷凍餃子はNBだけでなくローカル商品も充実している。

●新たなドミナント形成

同店舗を中心とした約2㎞圏内で、H2Oグループの食品販売シェアは4割程度に上る。同社の旗艦店・南千里店、イズミヤのナンバーワン店・千里丘店など正に地盤とするエリアだ。イズミヤとはアンガスビーフの共同仕入れなど、アイテムの擦り合わせを実験的に行っている。これを商圏ごとに行い、富裕層の多いエリアでの生鮮品では方向性が定まってきた。吹田SST店は、同社の地盤に出現した新業態といえる。旗艦店と新業態が連動しながら、それぞれの魅力を発揮するなら、新しいドミナント確立が見えてくるかもしれない。

【店舗概要】所在地/大阪府吹田市岸部中5-1-1▽売場面積/1488㎡▽店長/新開啓介▽従業員数/90人(社員30人)▽SKU/9230▽売上構成比(%)/ドライ20.2、日配20.1、デリカ8.2、ベーカリー4.5、農産19.7、畜産13.6、水産11.2、カウンター2.5

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