デイリーカナートこだわりの品揃えを拡充
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エイチ・ツー・オーリテイリンググループの阪急商業開発は、京都市北部最大規模の「洛北阪急スクエア」(京都市左京区)を、12月6日にオープン。4日には内覧会・プレオープンを行った。
旧施設のカナート洛北を1.6倍の規模に拡大して、全館をリニューアル。従来の利便性はそのままに「過ごす」「くつろぐ」「楽しむ」などの付加価値を提案する。テナントは核となるデイリーカナート(DQ)イズミヤ洛北阪急スクエア店をはじめ、新規46店舗を含む約90店舗が出店。
名称に〝スクエア〟とあるとおり、施設中心部には、正方形のスペース(300㎡、3層吹き抜け)をセンタースクエアとして設置。演奏会などのイベントを行うためのもので、直近では有名ホテルのクリスマスケーキ販売やキッズ向けケーキ作り体験会などを行う。
地下1階はDQ店舗をはじめ、家電、インテリア、ドラッグ、レストランなど、デイリーニーズに対応したテナントを集積。エディオンやニトリデコホームが新規出店するほか、SC初出店となるオーガーニックスーパー・HELPが来年3月のオープンを予定する。
1階は気軽に買物が楽しめるファッションや雑貨テナントを揃えた。ユニクロは面積を拡大。GUやLOFTは京都市北部に初出店で、来年3月にオープン予定。2階は子育てファミリーの買物が楽しめる設計。アカチャンホンポ、子どもの遊び場キッズガーデン、8店舗によるフードコート・スクエアダイニングは500席を用意、小上がり席も配置した。今後、予約制のパーティールームも併設予定。ヘビーユーザーのシニア需要を維持しつつ、30~40歳代ファミリーおよび近隣の大学生需要を開拓していく。初年度来館者は800万人、売上高は180億円を見込む。
DQ洛北阪急スクエア店は、SKU数は旧店同等ながら、同社最多となる1.2万規模を揃え、その内容は大きく刷新。施設全体のコンセプト同様に、子育てファミリーや学生など、新規需要取り込みを図る。直営では基本のMD強化として、11月から全店導入を開始した「匠のすこやか」を積極展開。また、同店舗からの取り組みとして、生鮮や惣菜・弁当、ベーカリーなどでコンセッショナリー(直営売場に出店するテナント)を導入。さらに伊根まぐろやジビエ料理など、高質な生鮮・惣菜提案も行う。京都ならではの地元のこだわり商材も、新規需要が見込める商品群にブラッシュアップした。
このほか無添加ドライフルーツ・ナッツを新規導入。京都で人気の山椒や七味商材を豊富に揃え、クラフトビールや飲用酢も拡充。地元専門店の豆腐も各種揃えた。全国から集めたご当地ヨーグルトや甘酒はコーナー化。ヨーロッパ各地のチーズは、ワインと関連して訴求する。なお、センタースクエアを挟んで向い側には、強化したHBCストアを配置した。
売上高は62億円(食品53億円)を計画。旧施設のカナート洛北の業績は、ピークの2008年で施設全体が128億円、イズミヤ直営(衣食住)72億円(食品55億円)だった。初年度はピーク時の売上規模を目指す。店舗北側を中心に、従来3kmだった商圏を5kmに拡大。客単価は2500円に設定。
【洛北阪急スクエア】所在地/京都市左京区高野西開町36番地▽規模/敷地1.9万㎡(旧施設1.29万㎡)、延床7.2万㎡(4.85万㎡)、店舗数90(60)、駐車台数820(650)▽イズミヤ直営SKU・売上構成費(%)/農産735(17.1)、畜産440(14.7)、水産400(11.4)、惣菜500(11.8)、ドライ7300(20.8)、日配2430(21.6)カウンタービジネス180(2.6)
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