成果につながるリアルな売り場を提案
加藤産業は9月11〜13の3日間、神戸国際展示場で第123回「2019秋季加藤産業グループ総合展示会」を開催、主要得意先5500人が来場した。
出展社数は467社(ドライ215、業務・冷凍・チルド・水産147、酒類105)で、メインテーマを「流通を最適ソリューション」として実施。売り場での実現性が高く、消費者志向を重視した、成果につながるリアルな売り場を実際の成功事例の紹介を交えて提案した。
「〝出来たらいいな〟で終わらせない! 実録!クロスMDソリューション」では、販売先が生鮮クロス販売を行う際、先方の販促計画に則して提案することで、継続性と実効性のある売場作りを実現した事例を紹介。「もう悩まない!トレンド売場の鉄則」ではアップトレンドカテゴリーをID—POSデータから選出、年代別に支持されているアイテムを分析しターゲット別の売場演出を行った。この方法で、飲用酢既存品が200%以上伸びた実例を紹介。同じくデータ活用による「選びやすい売場」作りや「ついで買い(組合せ最適化)」を促す提案、地元商材の販売強化による売上向上も提案した。
社会問題への対応として「食品ロス」「海洋プラスチック問題」について、各企業の対応などをパネルで紹介。またグループ各社と連携した合同提案コーナーでは、カテゴリーの枠を超えた「家で楽しむ休日」を提案。ケイ低温フーズは忙しいママも幸せを感じられる本格・簡便な冷食メニューや惣菜の紹介。ヤタニ酒販・三陽は冷食をつまみにした家飲み提案などを行った。
このほか消費増税により家(ウチ)食が進む予想から、名店の味を家庭で簡単に味わえる「監修&コラボ商品」や消費者の注目度が高まる新製品・こだわり品ランキング、ご飯のおともやカレンダー商材などを特集。また「地域元気&こだわりメーカー」コーナーには57社が出展。各地の味わいを紹介した。
恒例の「KATO販促ストリート」ではメーカー15社が参加。スタンプラリーのほか、「レタスクラブ連動企画」や「介護食品」コーナー、加藤産業オリジナル商品とNB品とのコラボ提案を行った。さらに「Kanpy」コーナーでは「果実百科」などのジャム、ベルトーリ・オリーブオイルなど輸入商品を紹介。乾物は米粉フレークや卓上海苔を市販用の注力商材として訴求したほか、業務用ではPBや惣菜バックヤード向け提案も。また、デザート関連やスープ商材も訴求した。西宮なでしこプロジェクトではパン売場へのパングラタンを提案。マギーはブイヨン新商品を紹介。ロジコーナーではAIによる物流合理化を提案した。
なお、同社は展示会で紹介した提案型営業の成果もあって、第3四半期は増収増益で推移。加藤和弥社長は「昨年の災害の反動もある。特に何かがブレイクしたことはなく、いぜん環境は厳しい」と話した。最終クォーターも厳しい予想だが、9月期は計画並みの着地を見込む。
WEB先行記事(スライド写真は15枚)