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東洋ライス秘伝の技術「搗精度計」を導入/幸福米穀

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新本社工場を報道陣に公開

最新技術を取り入れた幸福米穀の新工場

幸福米穀(大阪府枚方市、北本武社長)は6月21日、約30億円かけて今年2月に移転した新本社工場で説明会を開催。新たに東洋ライス秘伝の技術「搗精度計」を導入したと発表した。

幸福米穀の北本会長

幸福米穀の北本社長

幸福米穀の北本明会長は工場移転の経緯について、「生産量が限界に達しており、老朽化や安全安心への対応のためにも新工場建設を決めた」と説明。新工場の要となるのが、東洋ライス秘伝の技術「搗精度計」で、白米が持つおいしさや栄養を最大限に引き出す精米・搗精を可能にする。この技術を使用した米はこれまでの白米と比べ、吸水率が高く炊き増えするメリットもある。さらにAI機能を有し、オペレーターの経験や勘に頼らなくとも多品種の米で最適搗精度を可能にする。全体的にも一粒当たりでも斑剥離しないので必要以上の搗きこみも不要。ロットごとの切り替えも従来は10数分かかったものが、2分前後と短時間で済む。

東洋ライスの雜賀社長

東洋ライスはこれまで自社でのみ使っていた非公開技術を今回初めて外部使用を認めた。両者は幸福米穀が無洗米製造の際に精度の高い東洋ライスのBG無洗米技術を採用したことなどで関係を構築。幸福米穀の北本社長は「東洋ライスの高度な技術を使用することで得意先により良い商品を届けたい」と語り、東洋ライスの雜賀慶二社長も「新工場建設や米に関するさまざまな事業展開を行うなど、次代を担う有力な企業と考え取り組みを決めた」と経緯を説明した。幸福米穀ではすでに新技術導入の商品を出荷しており、得意先からは「歩留まりが良くなり味も良くなった」、「経時劣化が遅くなった」との反響も聞かれる。

なお新工場では精米ライン3基を設置し、2ラインを無洗米加工プラント2基に接続し生産量の約5割が無洗米。FA制御により24時間稼動が可能で、生産能力はフル稼働となれば前工場の3倍となる月間6000t。準無人化工場なので作業員の負担を軽減。環境にも優しい省電力化工場を実現した。

美味しさの秘密は最適搗精度

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