スポーツ領域での可能性や高齢者の認知機能など
ネスレ日本が京都府と設立した「抹茶と健康研究会」は、全国の大学・研究機関に対し抹茶飲用における健康効果について2017年から研究助成を実施。19年度までの3年間で合計13の研究グループ、延べ20件に助成し成果を上げている。
5月28日には「抹茶と健康研究会 第二回公開セミナー」をオンライン開催し、18・19年度助成研究を発表した。抹茶のスポーツ領域での可能性や高齢者の認知機能、脳血管の老化への影響など抹茶と健康に関する新知見が明らかになった。
基調講演「抹茶のチカラ 健康効果の検証・最前線!!」では、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構の山本万里氏が、抹茶の機能性成分を紹介。抹茶はヒト試験で腸内フローラ、筋トレ、抗ストレス、認知機能、骨、歯周病の研究が進んでいる。心身への健康効果が期待できるが、それは豊富に含まれるテアニン、茶カテキン(ポリフェノール)、ルテイン、ビタミンKが関与していると示唆した。
続いて最新の研究結果として「スポーツ・健康領域における抹茶の有用性」(京都府立大学大学院青井渉准教授)、「高齢者の認知機能向上と抹茶の関連性」(東京大学大学院久恒辰博准教授)、「抹茶の血管新生促進作用と脳血管老化予防」(神戸学院大学大学院水谷健一特命教授)が語られた。
なお研究会は6月から伊藤園、あいや、共栄製茶が加わり新体制となる。ネスレ日本ウエルネスコミュニケーション室の福島洋一室長は、今後も研究活動をサポートし抹茶と健康に関する科学的エビデンスを蓄積したいと意欲を示した。
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