新サービス 事前検証で購買率は最大約2.1倍
東急エージェンシー、三菱食品、unerryの3社は6月25日、東急線沿線に展開するOOH(Out Of Home=屋外広告)を対象に、広告接触から購買までの効果を可視化するサービスの提供を開始した。
ID-POSデータと位置情報データを連携させることで、従来は把握が難しかったOOH広告の購買寄与を定量的に分析する。駅広告、車両広告、街中の大型ビジョン、店頭サイネージなどを対象に、広告を見た、または見る可能性があった生活者が、実際に対象商品を購入したかを検証できる仕組みだ。
OOH広告は、生活者とのリアルな接点として改めて注目されている一方、デジタル広告のように直接的なコンバージョンを測定しにくく、投資対効果を把握しづらいことが課題となっていた。今回のサービスは、広告接触可能者と非接触者の購買率や1人当たり購買金額を比較することで、OOH広告の効果を購買データに基づいて示す。
対象は、東急線沿線を利用する約500万人。東急エージェンシーが保有するビーコン由来の位置情報データ「TOQ MOBILE ID」などを活用し、広告媒体への接触可能性を推定する。三菱食品は流通・購買データを活用した購買分析と購買リフトの算出を担い、unerryは位置情報データを基に広告接触や来店・購買行動の推定、分析を行う。
事前検証では、飲料カテゴリーで一定の成果が確認された。渋谷の大型ビジョン2媒体で広告を掲出したケースでは、単独媒体への接触可能者の購買率が非接触者の約1.8倍となった。さらに、2媒体に複合接触した可能性がある層では、購買率が非接触者の約1.9倍に上昇した。
また、車両広告を活用した別の飲料カテゴリーの検証では、広告接触可能者の対象商品購買率が非接触者の約2.1倍となり、1人当たり購買金額も約1.1倍となった。複数のOOH媒体を組み合わせ、生活動線上で接点を重ねることが、購買率の向上につながる傾向が示されたとしている。
同サービスでは、駅・車両・街メディアに加え、条件を満たしたデジタル広告も含めて、単独接触と複合接触の効果を分析できる。広告主は媒体ごとの効果だけでなく、複数媒体を組み合わせたプランニングの有効性も検証できるようになる。
3社は今後、分析精度の向上に加え、活用する流通データや広告媒体の拡張、データ連携の高度化を進める。OOH広告市場における効果可視化の標準化を目指す考えだ。
なお、サービスで取り扱うデータには個人情報を含まず、データ連携はプライバシーに配慮したセキュアな環境で行うとしている。
WEB先行記事




