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CO2を食べる自販機が登場/アサヒ飲料

投稿日:2023年7月6日

特殊な〝粉〟でカーボンニュートラル化目指す

CO2を食べる粉を手にする、アサヒ飲料の菅沼剛チーフプロデューサー

アサヒ飲料は、CO2の吸収を可能にする「CO2を食べる自販機」を7月6日、ららぽーと門真・三井アウトレットパーク大阪門真で公開。5月9日に東京で発表した事案の第1号実用モデルとなる。

〝食べる〟のは、国内企業が開発した、工業原料の鉱物・カルシウム類をベースにした粉末。CO2のみを吸収する力が、現行の素材よりも9倍ある特殊加工品。粉末状から個体まで加工でき、タッパーのような箱状に成形してさらに内部に粉末2㎏を封入、自販機内の空きスペースに数個固定する。約半月の取り換えで、自販機1台当たり、年間約20%のCO2吸収が可能に。これは自然界では、スギの木約20本分の吸収力に相当する。

同社では、自販機1台当たり年間約300㎏のCO2が排出され、全国で26万台が稼働している。設置に関しては自販機自体に改造の必要がないため、訴求ステッカーのみが唯一の判別点だ。同施設内の屋内4カ所、屋外1カ所の自販機で実証実験を行うとともに、年内中には30~40台の増備を見込む。なお、CO2を吸収した特殊加工の粉末は、農地に散布する肥料や、コンクリート建材へと再活用される。

同社全体での自販機チャネルは10%程度だが、2030年までに完全なカーボンニュートラル化を目指し、今後は〝CO2を食べる自販機〟をビジネスとしても展開する。

CO2を食べる粉と、コンクリ化した廃粉

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