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主力ブランドにマーケティング集中/アサヒ飲料

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〝共感〟通じ5%増計画

米女社長

アサヒ飲料は今年、主力ブランド「三ツ矢」「ウィルキンソン」「カルピス」「十六茶」にマーケティングを集中する。家庭内での飲用増に向け炭酸飲料によるリフレッシュ効果、手作り需要を焦点に、飲料計で年間販売量2億6200万c/s(前年比105.4%)を計画する。

昨年の清涼飲料市場はコロナ禍、冷夏の影響で前年比93%(本紙推計)。同社も飲料計としては93・8%で着地したが、100年ブランド「ウィルキンソン」「カルピス」が大きく貢献。また年初に掲げた「炭酸カテゴリーの強化」が奏功し、「三ツ矢」は4057万c/s(104.1%)、「ウィルキンソン」は2966万c/s(110.1%)と過去最高の販売量を更新した。「カルピス」の希釈用商品も、内食化の高まりから474万c/s(105.6%)で推移し、こちらも過去最高となった。

米女太一社長は1月26日にオンライン開催した事業方針説明会で、激動の時代において3ブランドとも100年以上築き上げてきた安心と信頼が、改めて価値として受け入れられたと胸を張った。今年はさらなる成長に向け「ブランドを磨き、ブランドで挑む」方針のもと、「お客様との共感」をマーケティングテーマに挙げる。主力ブランドはもちろん、健康、環境といったCSV(共有価値の創造)経営にも注力。消費者の価値の変化を捉えた商品を開発し、充実した生活を提供することで飲料業界のリーディングカンパニーを目指す。

「三ツ矢」は、「三ツ矢サイダー」本体を軸に基盤強化。「三ツ矢サイダー レモラ」(500mlPET、140円など)も3月23日から新発売。レモンとライムの爽やかな香りと、さっぱりした甘さで有糖、無糖炭酸の中間層を狙う。ブランド計で年間計画4190万c/s(102.8%)。

「カルピス」希釈用は、自宅で作って楽しめるレシピを年間で提案。ストレート飲料では、砂糖不使用、たっぷりの果汁によるすっきり軽い甘さの「カルピス ライトブルー」(500mlPET、140円)を4月13日から新発売する。ブランド計で年間計画4020万c/s(106.7%)。

「ウィルキンソン」は、健康訴求で女性ユーザーの獲得を図る。ブランド計で年間計画3200万c/s(107.9%)。

「十六茶」は「人にやさしく、地球にやさしい」を軸に据え一新し、3月9日からリニューアル。発酵素材や素材の力を引き出す新製法を入れたほか、容器は環境配慮素材(PET再生樹脂、バイオ素材樹脂)を使用した「ネイチャーボトル」を採用する。ブランド計の年間計画は2370万c/s(110.1%)。

CSV経営では、健康領域において「自分も、会社も、世の中も健康に」をテーマに取り組む「アサヒ飲料健康チャレンジ」を継続。独自の乳酸菌技術も活用する。環境領域ではラベルレスボトルに加え、小面積のタックシールを片面に貼付し店頭単品販売可能な「アサヒ おいしい水 天然水 シンプルecoラベル」を4月13日から東日本限定発売する。

2021年2月8日付

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