ファッションや飲食など180店舗を出店
2016年から建て替えのため、営業を一時休業していた「渋谷PARCO」が11月下旬にグランドオープンする。
パルコ(本部:東京都渋谷区、牧山浩三代表執行役社長)は、渋谷PARCO建て替え計画として07年から検討を開始。15年12月に都市再生特別地区の決定を受け、市街地再開発事業として計画を進めてきた。そして今年、渋谷PARCOは池袋PARCOの開業から50周年を迎える節目の年に、新しい消費提案・価値観を提供する〝次世代型商業施設〟に生まれ変わる。
新生・渋谷PARCOは「FASHION」「ART&CULTURE」「ENTERTAINMENT」「FOOD」「TECHNOLOGY」の5つの柱で構成され、地下1階~地上10階(一部を除く)に約180店舗が出店。投資額は約214億円、年間テナント取扱高は約200億円を見込む。また、旧渋谷パルコでは約2割だったインバウンド売上比率をリニューアル後は3割まで引き上げる。
地下1階のメインレストランフロア「CHAOS KITCHEN」は食・音楽・カルチャーをコンセプトに、ミシュランビブグルマンを獲得した名店の新業態からうどん屋、ジビエ、昆虫料理、純喫茶、MIXバーまで多様なジャンルの21店舗が出店。7階には回転寿司や天ぷら、焼肉、ラーメンといった日本食やヴィーガン料理専門店など7店舗を展開し、渋谷に来街する海外観光客のインバウンド需要を取り込む。また1階路面部には、物販併設のカフェや日本酒・ビアスタンドに加え、フードカルチャーを発信する食のギャラリー、フラワーショップでは不定期でワインバーなどを開店し、街歩きと掛け合わせた食の楽しさを提案する。
主にファッションで構成される1~5階フロアにはラグジュアリー、モード、カジュアル、ストリートなど、東京のさまざまなジャンルを代表する約100のショップが集積。アート&カルチャーではギャラリー機能を備えた9店舗が出店する。このほか、6階にはJAPAN CULTUREを発信する「Nintendo TOKYO」や「ポケモンセンター シブヤ」など、日本を代表するコンテンツホルダーが集結し、新たなジャパンカルチャーの聖地を目指す。
6月18日に渋谷区役所で開催した記者発表会では、牧山代表執行役社長が新生・渋谷PARCOの概要を説明。また、長谷部健渋谷区長は「渋谷パルコはこれまでさまざまなカルチャーを生み出した中心的な存在。一緒に渋谷の街を盛り上げていきたい」とコメント。牧山社長は「特定の年齢層や性別にターゲットを絞らず、渋谷の地からグローバルに情報発信する唯一無二の次世代型商業施設を目指したい」と意気込みを語った。
【渋谷PARCO概要】▽所在地:東京都渋谷区宇田川町15-1▽商業延床面積:約4万2000㎡▽階数:商業地下1階~地上9階、10階一部(ビル全体地下3階~地上19階)▽営業時間:物販・サービス10~21時、飲食店11時~23時30分▽店休日:不定休
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