分別、エコ意識に応える
コカ・コーラシステムは「綾鷹」「爽健美茶」「カナダドライザ・タンサン・ストロング」のラベルレス製品(ケース販売のみ)を8月3日からネット通販限定で発売する。
清涼飲料のネット通販は増加傾向にあり、市場規模は約1600億円と推定され、近年は年率110%で推移する。さらに今上期(1~6月)はコロナ禍で家庭内需要が拡大したことで、前年同期比130%以上と大きな伸びを見せた。
同社のネット通販事業も200種類以上ある豊富なラインアップを強みに、上期は146%で着地。中でも好調だったのが健康志向を背景にした特定保健用食品(171%)、そして4月にネット通販限定でラベルレス製品を発売した「い・ろ・は・す」(169%)だった。ラベルレスに関してはラベルをはがす手間が省ける分別のしやすさ、ゴミが減るといったエコの観点からも高評価を得ている。
日本コカ・コーラオンラインショッパーマーケティンググループマネジャーの太田貴史氏は8月3日のオンライン会見でラベルレス製品の拡充について説明。清涼飲料のネット通販はミネラルウォーター、炭酸飲料、茶系飲料で約半分を占め、小型容器の構成比も高い。今後も新しい生活様式、テレワークが増えることが予想され、この3カテゴリーのラベルレス製品を拡充することで、一層の売上増が見込めると判断した。
今回発売するのは「綾鷹」(525mlPETボトル×24本/3336円)、「爽健美茶」(500mlPETボトル×24本/同)、「カナダドライザ・タンサン・ストロング」(430mlPETボトル×24本/2640円)。コカ・コーラ公式アプリ「Coke ON」との連携を図るほか、Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのプロモーションも展開する。
しかしラベルレス化を進める一方、ラベルにはブランドの世界観、中味の情報を伝える役割も担う。その点について太田氏は「今後もラベルありの製品はなくすことない」と、ラベルレスとの共存を強調。その上で「消費者ニーズを注視しながら他ブランドのラベルレス製品の検討、通販ならではの施策を打ち出していきたい」と展望した。
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