AIで迅速かつ低コスト
アサヒ飲料は、飲料業界初のAIを活用した微生物迅速検査法「FLOX-AI(フロックスアイ)」(特許出願中)を開発。12月23日のオンライン会見で研究開発本部技術研究所品質技術グループリーダーの新井誠尚氏は迅速、簡便、低コストを実現した画期的な検査法だと説明した。
飲料業界において品質保証のための出荷前の微生物検査は、通常培養法と検査装置を使った迅速検査法があるがそれぞれ課題がある。通常培養法は微生物の有無を判定するのに3~5日かかり、最終判定は目視で行う。一方、迅速検査法は1日で判定でき最終判定も自動だが、高額な導入・運用コストがかかる。
生きた微生物に反応する蛍光染色法とAI(ディープラーニング画像処理)を融合させた新技術「フロックスアイ」を使えば、迅速検査法水準の判定結果を70~85%のコスト低減で導き出せる。作業時間も年間で180時間短縮でき、一気に効率化が図れる。
同社は最先端の微生物管理技術として自社工場で22年から運用を開始。今後は飲料業界のスタンダードな迅速検査法としての浸透を目指し、24年から他社への技術提供も検討する。
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