国内最大級の花火大会でカウントダウン
世間は東京五輪開催の是非で右往左往だが、大阪は2025年の「大阪・関西万博」に向けて歩みを加速する。昨年末には基本計画も発表。「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに、SDGsを達成する社会を目指すプログラムを展開するほか、コロナ後の新時代の国家プロジェクトに位置付けるなど意気込む。
会場となる大阪では、大阪・関西万博を応援する民間・行政が連携した「レッツゴー万博2025」実行委員会がカウントダウン企画で盛り上げる。今年はニューノーマルに対応し、オンラインを活用したイベントを5月4日に計画。日本最大級の4万5千発超の花火を打ち上げ、オンラインで視聴できる「夢洲超花火」を実施する。
花火は昨年中止が相次いだ花火大会のものをクラウドファンディングで買い取り、万博会場となる大阪市の夢洲から豪快に打ち上げる。そもそも花火大会の起源は、飢饉やコレラがはやった江戸時代に、八代将軍の徳川吉宗が慰霊と悪疫退散の願いを込めて始めたものとされる。そこでイベントでは万博の気運を盛り上げるとともに、「悪疫退散」などの願いを込めて花火でコロナを吹き飛ばしたい考えだ。
イベントは世界中からオンライン視聴でき、500万人の参加を見込む。春木開氏やマイケルジャクトン氏、石原彩香氏など有名インフルエンサーの協力も仰ぎ、総フォロワー数約1000万人超の力を武器に情報を強力に発信する。当日は800台のドローンによるショーなども予定。
夢洲会場には来賓や協賛企業関係者のみ来場。会場ではフードトラック約30台が料理を提供予定で、キッチンカー事業協同組合や大阪外食産業協会を通じて提供企業を募集する。今年は残念ながら大阪の食の一大イベント「食博覧会・大阪」が中止となっており、こうしたイベントをきっかけに外食の見直しにつながればと期待される。
2月16日に大阪市内で開かれた会見で、大会実行委員長の白濱良太氏らが万博の気運醸成に向け意気込みを語った。応援団長の溝畑宏大阪観光局理事長は「感染防止と経済活性の両立を目指す大阪の活力を全国に発信したい」と力を込めた。
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