生換算で毎日150g摂取を推奨
雪国まいたけ(新潟県南魚沼市、足利厳代表取締役社長)は3月26日、都内でメディア向けラウンドテーブルを開催。「感染症の予防方法~まいたけの有効性について~」をテーマに、中部大学大学院工学研究科の林京子客員教授が、まいたけのウイルス感染症に対する研究結果と予防効果について解説した。
ウイルス感染実験では、ヒトノロウイルス感染症の代替であるマウスノロウイルス(MNV)を用いて、マウス感染モデルに1日5mgのまいたけ乾燥粉末を毎日2回、感染1週間前から3週間後まで経口投与。その結果、免疫機能正常群、低下群ともにマウス腸管内でのMNV増殖量が抑制され、ウイルスの排泄期間短縮効果がみられた。
インフルエンザウイルス感染試験では、A型インフルエンザに感染したマウスに、1日5mgのまいたけ乾燥粉末を感染7日前から7日後の期間毎日2回、経口投与した結果、体重の減少抑制と早期回復、ウイルス量の減少や中和抗体価の上昇を確認。これにより、インフルエンザウイルス感染やタミフル耐性インフルエンザウイルス感染に対し治療効果を発揮した。
単純ヘルペスウイルス感染試験では、マウス感染モデルにまいたけ乾燥粉末を毎日2回、1日5mgを感染3日前から7日後まで経口投与した結果、感染症状の緩和やウイルス量が減少し、生存率が上昇した。
これらの試験結果から、まいたけに含まれる栄養素のα―グルカンに免疫機能活性化や抗ウイルス作用があり、β―グルカンの免疫機能活性化がウイルス量の抑制や症状の抑制・改善効果に寄与したことを明らかにした。
林氏はマウス摂取量5mgのまいたけ乾燥粉末をヒト(成人60㎏)に換算すると、生のまいたけを毎日150g摂取することになり、今回評価したウイルスに対し一定の効果が期待できることを示唆した。
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