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新会長に旭松・木下氏/凍豆腐3団体

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1日1枚で床ずれ改善

長野県凍豆腐工業協同組合、全国凍豆腐工業協同組合連合会、凍豆腐製造業公正取引協議会の3団体は5月22日、ホテルメトロポリタン長野で通常総会を開催。加盟社の旭松食品、みすずコーポレーション、登喜和冷凍食品、信濃雪、羽二重豆腐の代表者が出席し、事業・決算報告などを審議承認した。

木下新会長・理事長

全国凍豆腐工協組連と長野県凍豆腐工協組の役員改選も行われ、22年間にわたり会長・理事長を務めてきた登内英雄氏(登喜和冷凍食品社長)が退任し、木下博隆氏(旭松食品社長)が新会長・理事長に就任。木下会長は「海外も視野に産官学連携でしっかりと拡販していきたい」と抱負を語った。

なお昨年1—12月のこうや豆腐生産量はテレビでの健康報道などが追い風となり、原料大豆使用量で前年比103.3%の1万7724tと増産に転じた。一時は商品供給できない局面もあったほどで、今年1—4月も119%と好調を維持している。

3団体では今年も健康に着目した情報発信等の啓蒙活動に取り組み、6月に山梨で開催される食育推進全国大会へも出展する。

また、総会当日にはこうや豆腐に関する研究内容も発表。旭松食品が研究の中心となり、こうや豆腐を体重60‌kgの人が1日1枚(16.5g)摂ることで、褥瘡(床ずれ)が通常より早く治癒することを動物試験で確認した。こうや豆腐に豊富に含まれるタンパク質(アルギニン、レジスタントプロテイン)、亜鉛等の栄養素が寄与した可能性が示唆された。

さらに信州大学と協力し、長野県内のこうや豆腐の消費動向も分析。POSデータによると長野県では4地域(東信・南信・中信・北信)の中で南信の売上金額が高く、中でも飯伊地域が突出して多かった。飯伊では粉豆腐の消費が圧倒的に多く、食卓に根付いているためと推定される。

なお、こうや豆腐大手の前期(19年3月期)の推移も順調だったが、一部で急な受注等の理由から対応しきれなかった部分もあった。1枚物のほか粉豆腐も伸長した。

旭松食品の前期売上高は44億2700万円(14.1%増)と大幅増加。家庭用・業務用ともに伸長。今期は添付調味料に難消化性デキストリンを使用した業界初の機能性表示食品を提案。みすずコーポレーションの前期は前年増。家庭用・業務用とも増加。今期は家族みんなに優しいこうや豆腐を提案。大豆以外のアレルゲン不使用でサイズも一回り小さく食べやすい。調味料には野菜エキスを使用。すしの素には糖質30%オフで具材もたっぷりの商品を発売。登喜和冷凍食品の前期は前年並。家庭用・業務用とも堅調に推移。今期は国産商品の提案や高まる需要に対応し商品の選択と集中を進めていく。

2019年6月10日付

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