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オーマイプレミアムが絶好調/ニップン

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森岡氏率いる刀社と協業

ニップンの前鶴社長(左)と刀の森岡CEO

ニップンは、USJや丸亀製麺、西武園ゆうえんち等の立て直しを手掛けた森岡毅氏率いるマーケティング会社「刀」との協業によるマーケティングで、「オーマイプレミアム」の販売が好調に推移していると発表した。

両社は6月20日に都内で協業に関する発表会を開催。前鶴俊哉社長は、刀社との取り組みを「人的投資」と表現し、「成熟市場をマーケティング力で変化させる」と強い意欲をみせた。既に両社は2023年10月から協業を開始。「オーマイプレミアム」の乾燥パスタ発売や、新設したマーケティング組織など、刀社が実際に現場に入り込みながら、ニップン社員のスキルを磨き、マーケティング力を強化するサポートを行っている。

オーマイプレミアムの冷凍パスタ(左)と乾燥パスタ

その成果として、「オーマイプレミアム」の冷凍パスタ(2023年10月~2024年5月)は前年同期比で120%。今年3月に発売した「もちっとおいしいスパゲッティ」を含めた乾燥パスタ(3~5月)の販売は前年同期比で116%。「もちっとおいしいスパゲッティ」は、わずか2カ月で1000万食を突破した。さらに市場シェア伸長率を見ても、冷凍パスタで29㌽、乾燥パスタでは32㌽の上昇。市場自体においてもコロナ後に停滞した家庭用パスタ市場は、冷凍パスタで6㌽、乾燥パスタで7㌽の拡大に貢献した。前鶴社長は「オーマイプレミアムの今期売上目標は120億円。順調なスタートを切っている」と話し、継続的な成長を図っていく考えを示した。

なお、刀社との協業期間は3年程度としたが、前鶴社長は「マーケティング力が着実に積みあがっているという強い手ごたえを感じている」と語った。

刀社の森岡毅代表取締役CEOは、マーケティングを本気で導入すれば成熟市場やコモディティ市場でさえも成長させることが可能と断言。その勝ち筋は「重心を射抜くブランド設計」とし、①「消費者の本能を衝く」②「自社の強みを活かす」③「競合との違いを活かす」ことの3点が重要と指摘。

「オーマイプレミアム」は、食の本質である〝おいしさ〟を衝く戦略で成果につなげた。さらに「小よく大を制す」のマスターブランド戦略にも言及。おいしさを強化した冷凍パスタに続き、乾燥パスタでも一貫したおいしさ訴求で価値を集中させた効率的な成長戦略が有効だったと振り返った。

2024年7月1日付

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