野菜の魅力を体験できる複合型施設「深谷テラス ヤサイな仲間たちファーム」(埼玉県深谷市)が、関越自動車道花園インターチェンジ近接地に5月29日グランドオープン。キユーピーが企画運営する施設で、オープンに先駆け23日に行われたメディア向け内覧会ではレストランメニューも公開された。
花園ICから車で約4分の「深谷テラス ヤサイな仲間たちファーム」は、埼玉県深谷市が同地区一帯を新たな観光拠点にしようと2015年に着手した地域振興プロジェクトに、キユーピーが参画したことで実現。大型遊具などがある「深谷テラスパーク」と、今秋開業予定の「ふかや花園プレミアム・アウトレット」に隣接し、同プロジェクトの一環として18年10月に開業した秩父鉄道ふかや花園駅から徒歩5分の距離に位置する。
深谷テラスの敷地面積は約1万7600㎡で、そのうち約3割を体験農園が占める。年間を通して常時30種類以上(トータル約100種類)の野菜が植えられており、野菜の特徴や生育状況などについてガイドスタッフと一緒に歩きながら聞くことで、野菜に興味を持ってもらうことが目的。旬の野菜の収穫体験もでき、収穫した野菜は全て持ち帰ることができる。
敷地内建物の正面入口には、深谷市内や深谷市近隣の農家から仕入れた新鮮な野菜や果物が50種類並ぶマルシェが展開されている。野菜の保存に適した状態で陳列されているのが特長で、販売スタッフが野菜を無駄なく使い切る方法を個別で教えてくれる。中にはレシピカードが添えられている野菜もあり、キユーピーのドレッシングやサラダ加工品、オリジナルグッズ、野菜ブーケなども販売されている。
マルシェの奥にあるレストランでは、フランス料理界重鎮の音羽和紀グランドシェフと音羽創シェフが監修した野菜が主役のメニューを提供。グランドメニューはなく、旬の野菜や果物を使用したメニューをシェフが日々考案する。また厨房はフルオープン形式で、来店者は野菜の下処理や料理を作る様子を間近に見ることができる。席数は最大130席だが当面は70~80席で営業する予定。
建物最奥にある多目的スペースでは、触って食べて五感で学べる「野菜教室」をコロナ収束後に開催予定。子どもやファミリー向けイベントだけでなく、シェフとのランチ会や野菜ソムリエにより野菜ブーケ講座、生産者向けの新顔野菜セミナーなども計画している。
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同施設を発案したのは、約10年前にキユーピーグループの旬菜デリに勤務していた松村佳代氏。グループ公募制度に採用され新事業の社内担当者となったが、4年費やした土地探しの果てのグランドオープンに、内覧会での施設説明時には感慨ひとしおの様子だった。
また、キユーピーの森佳光執行役員は「野菜を好きになってもらう場を提供したい」と述べ、深谷テラスのみで年間30万人の来場者を見込でいることを明らかにした。=写真は右からキユーピーの森佳光執行役員、音羽和紀グランドシェフ、深谷ベジタブルコミュニケーションの松村佳代氏、音羽創シェフ、コスモファームの中村敏樹会長
野菜収穫や田植え体験で土とふれあう
5月29日午前11時から行われたオープニングセレモニーでは、キユーピーの髙宮満社長が登壇。構想から10年経ってようやく開業に至ったこと、同社の野菜にかける“思い”など「野菜への感謝が詰まっている施設」「1人でも多くの方に野菜を通じておいしさと笑顔を届けたい」と挨拶した。
また、オープニングセレモニーにあわせて来場した子どもたちは、野菜収穫体験や田植え体験などで野菜と土に直接触れあうことができ、喜びや驚きの声など各所で歓声が上がっていた。
キユーピーでは「深谷テラス ヤサイな仲間たちファーム」の特設サイトおよびTwitter公式アカウント(@yasaina_farm)、Instagram公式アカウント(yasaina_farm)で、日々の営業状況やおすすめメニューなどの最新情報を随時発信している。
「キユーピー」公式サイト
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「深谷テラス ヤサイな仲間たちファーム」公式サイト
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「深谷テラス ヤサイな仲間たちファーム」Twitter公式アカウント(@yasaina_farm)
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2022年5月30日付