自慢の三層麺+つゆ・たれで差別化図る
日清食品チルドは2月1日、本社で春夏新商品発表会を開催。新商品14品、リニューアル品13品を3月1日から(一部4月1日)発売する。
冒頭、伊地知稔彦社長=写真=が今年度の市場概況、ならびに販売動向を説明。2018年度(4―12月)のチルド麺市場は、猛暑で好調に推移した冷やし中華が牽引する形で上期こそ前年並みも、下期に入り毎月前年割れ。9―12月は焼そば(92.5%)、うどん(95.1%)の低調が響き96.2%。この流れから通期予想は98.4%の2094億円。冷し中華を除く全てのカテゴリーで前年を下回る可能性が強いとの見方。ただ同社は各カテゴリーともに堅調で全体で101%と、前年を上回る見通しだ。
減少傾向が続く市場において、2食タイプが102.2%の851億円と伸長した一方、3食タイプは95.1%の690億円と減少傾向。それぞれの傾向を見ると、3食ではラーメン、うどん、焼そばが減少。2食ではラーメンと冷し中華の伸長が見られた。
同社では「フライパンひとつで」「つけ麺の達人」「日清の太麺焼そば」「1人前」の各シリーズの好調に加え、新発売のアルミ鍋シリーズも寄与した。
今春の注目は急速に拡大する即食調理麺市場への本格参入だ。現状、市場には素材麺が中心となっているが、そこにたれやつゆをプラスした「日清のそのまんま麺」シリーズ6品を4月1日から発売する。冷蔵庫で冷やしたコシのある麺(三層麺製法)を袋から出して器に盛り、そのままたれやつゆをかけるだけの超簡単仕様で、テレビCMを含めたプロモーションを展開する。伊地知社長は同市場の今後について「このカテゴリーがこのまま消費者にとってのスタンダードになる可能性もある」と見ており、同カテゴリーをしっかりと押さえていく考えを示した。
「冷し中華 醤油だれ2人前」「同 ごまだれ2人前」は各400g(麺300g)、300円。「冷しジャージャー麺1人前」228g(150g)、「冷し担々麺1人前」216g(同)、各240円。「柚子おろしぶっかけうどん2人前」、「ごまだれぶっかけうどん2人前」各420g(340g)、300円。発売地区は東北・関東・中部・近畿。
伸長が続く「行列のできる店のラーメン」シリーズの冷しメニューに、王道の冷し中華を追加。「同 特選醤油だれと芝麻醤だれで仕上げる冷し中華2人前」344g(220g)を3月1日から新発売。黒酢とりんご酢で仕上げた爽やかな酸味の醤油だれと、ごまの風味が香り立つ芝麻醤だれのWたれがコシのあるストレート中太麺との相性抜群。販売エリアは北海道・沖縄を除く全国。また「日清のラーメン屋さん 冷し中華」シリーズ3品もリニューアル。
2食入り焼そば№1シェア「日清の太麺焼そば」シリーズ3品はパッケージ変更。その内「同 お好みソース2人前」はより濃厚なソースに味わいも改良した。
さらに、つけ麺売上№1ブランド「つけ麺の達人」シリーズに初めての冷しメニュー。「同 冷し柚子魚介醤油2人前」480g(300g)を新発売。人気店「せたが屋」の前島司氏、「頑者」の大橋英貴氏、「多賀野」の高野多賀子氏が推薦。鶏ガラと豚骨の旨みに魚介だしを合わせ、柚子でアクセントをつけた濃厚ながらも爽やかなつけだれが、極太のもちもち麺に絡み合う。
さらに今春も「つけ麺の達人」増量キャンペーンを4月1~21日の期間実施する。150g+30gのボリューム感でターゲットの若年層に力強くアピールする。
今後も拡大が期待される1人前シリーズでは、具付きシリーズを発売して市場をセカンドステージに導く。まず空前の辛口ブームを背景に、「俺の一杯 行列のできる店のラーメン 辛旨台湾ラーメン1人前」143g(90g)を新発売。240円。販売エリアは近畿以東。
そして、本格チルド具材をセットした新商品2品を発売する。つけめんの人気店・頑者が監修した「つけ麺の達人 具付き魚介豚骨醤油1人前」218g(150g)と、らーめん専門店ぶぶか監修「まぜ麺の匠 具付き油そば1人前」195g(130g)の2品。各300円。つけ麺の達人は小麦ブラン配合の極太麺に濃厚なつけだれ、直火で炙った厚切り焼豚とメンマ入り。まぜ麺の匠はもっちりとした極太麺に濃厚な醤油だれ、別添の特製マヨで仕上げる。同じく厚切り焼豚とメンマ入り。
この他にも電子レンジで生麺を茹でる、茹でたてのおいしさが特徴のカップ麺「レンジカップ 行列のできる店のラーメン」シリーズに新商品が2品。「厚切り叉焼麺 鶏ガラ醤油」180g(110g)と、「同 鶏だし塩」173g(同)。価格は298円で値頃感を出した。
2019年2月11日付