第11回「商業高校フードグランプリ」決勝大会を開催
高校生が地域の特産品を使って、メーカーと共同開発した食品のナンバーワンを決める「商業高校フードグランプリ」の本選が11月3日に、東京・池袋のサンシャインシティアルパの噴水広場で開催された。応募のあった39校(51品)から、予選となる試食審査と品質保証審査を通過した6校6品が本選で、審査員を前に試食審査とプレゼンテーション審査を実施。プレゼンテーション審査では、「持続可能な社会に向けた商品開発」をテーマに、商品開発の背景から特徴までを生徒自らが行った。本選会場にはスペシャルサポーターとして、3時のヒロインの2人が登場し、会場を賑やかに盛り上げた。また、会場では出場校による一般来場者向けの販売を実施。当日の様子は、YouTubeによるライブ配信、後日ダイジェスト動画のオンデマンド配信も予定されている。
最優秀賞となる文部科学大臣賞に選ばれたのは、「ふわ姫パン」(100g/税込600円)を開発した兵庫県立姫路商業高等学校の皆さん。
キャッチフレーズに「どこでも・誰でも・手軽に・そのまま・美味しく」食べられる5つのコンセプトを取り入れたエシカルな災害食。阪神・淡路大震災の被災地でもある兵庫県の姫路商業高等学校と、東日本大震災の被災地でもある宮城県農業高等学校が連携し、開発した災害備蓄用の缶詰パンだ。
東日本大震災時の避難場所でのアンケートに基づき、7年の賞味期限と食べやすい食感、栄養価、そして乳幼児でも食べられる仕様で商品化した。食材には兵庫県産タマゴと宮城県産イチゴを使用し、地産地消、被災地支援、食品ロス削減、ゴミ削減にも配慮した。開発から約1年半で、商業施設や防災イベント等を通じて約2,500個を販売した。
また、聴覚障害のある人に向けた手話での説明を取り入れたプレゼンテーションが高評価にもつながり、プレゼンテーション優秀賞の同時受賞となった。
審査委員長を務めた伊藤忠食品の岡本均社長は次のような言葉を贈った。
「おめでとうございます。非常に厳しい予選を乗り越えてきた6校、今日の本選は非常にレベルが高かった。味とか経済性、心理的な部分・エモーショナルな部分も意識したプレゼンテーション、モノづくりに感心した。姫路商業高等学校が優勝しましたけど、正直言って大接戦。最後の決め手となったのは、販売チャネルとしてふるさと納税を考えたり、あるいはマーケットとして日本以外のグローバルな部分を見据えた、この部分が若干な部分で優勝に結びついた。」
姫路商業高等学校のメンバーは、「本当にここまで来た甲斐があった。これから先も日本全国に、防災意識、海外にもふわ姫パンや防災意識を高めていくため活動していきます。」と力強く語った。
本選出場校(プレゼンテーション順)
・静岡県立浜松商業高等学校「君にれもん(浜松れもんDX)」
アサヒ飲料賞、大和ハウス賞を受賞
・兵庫県立姫路商業高等学校「ふわ姫パン」
文部科学大臣賞、プレゼンテーション優秀賞を受賞
・千葉商科大学付属高等学校「Ps’」
来場者賞を受賞
・静岡県立伊豆伊東高等学校「金目鯛の舞~金目鯛せんべいプレミアム~」
大塚食品「ビタミン炭酸マッチ」賞を受賞
・北海道網走桂陽高等学校「あばしりポテトチップス(やまわさびしょうゆ味)」
キリンビバレッジ賞を受賞
・仙台市立仙台商業高等学校「いぎなしすげえ!!たけの米ん」
特別審査員賞、クロネコヤマト地域貢献賞を受賞
商業高校フードグランプリ公式サイト
https://foodgrandprix.com/
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