売上高過去最高更新も3工場安定稼働がカギ
六甲バターの塚本浩康取締役副社長開発本部長は、2月26日に東京支社で開いた業界紙記者との懇談会で2018年度(12月期)の業績を振り返った。
売上高526億7200万円(前年比106.7%)、営業利益43億5800万円(89.5%)、経常利益43億2400万円(88.5%)、当期純利益29億3500万円(88.1%)の増収減益で着地し、売上高は過去最高を更新した。利益面では国際的な乳製品需要の高まりにより、輸入原料チーズ価格が上昇した影響で減益となった。
部門別売上高はチーズが501億1600万円(107.0%)、チョコレートが15億3100万円(101.9%)、ナッツは8億9200万円(101.2%)、その他が1億3200万円(99.1%)。
家庭用チーズは主力のベビーチーズ4個入りシリーズが家飲み需要の拡大で引き続き好調に推移し、金額ベースで107.5%と伸長。他ではチーズデザートやノーマルタイプを含む6Pチーズは118%、大きいスライスが109%と寄与。
今春は〝健康〟をキーワードに、チーズの機能性に着目した新シリーズ「Q・B・Bプラス習慣6P」2品(90g、300円)を4月1日から発売する。「食物繊維&ビフィズス菌入り」はクリームチーズをベースに、塩味と酸味のバランスを整え、フレッシュな風味に仕上げた。加熱殺菌済みのビフィズス菌入りで、1個あたりトマト1個分(13g)の食物繊維が摂取できる。既存の「6Pチーズ 90g」と比べ、たんぱく質を25%強化した「たんぱく質25%アップ」はゴーダチーズを配合し、毎日でも食べ飽きない味に仕立てた。1個(15g)でたんぱく質3.7gが手軽に摂れる。販促プロモーションでは、LINEを活用したマストバイキャンペーンを実施するほか、主要都市でのオフィスサンプリングを予定している。
塚本副社長は「基幹工場となる神戸工場が4月に稼働し、今後1年半をかけて稲見工場から神戸工場に移設する。今期は新工場の立ち上げと既存の長野、稲見工場を含めた3工場体制の安定稼働がカギとなる」と今年度のポイントを挙げた。なお業績見通しは、健康志向の高まりや家飲みの浸透によるおつまみ需要の拡大により、チーズ部門を筆頭に各事業で伸長が見込まれる一方、神戸工場稼働による減価償却費の増加等から、売上高553億円(105.0%)、営業利益24億6000万円(56.4%)、経常利益25億2000万円(58.3%)、当期純利益14億1000円(48.0%)の増収減益を予想。
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