THE FOOD WEEKLY

展示会 関西トピックス

展示会で地域の魅力強化/旭食品

投稿日:2019年1月26日

100周年目指し新体制作りも着々

地域発のブランド「にっぽん問屋」を大きく打ち出した

旭食品は展示会「FOODEM2019」を神戸国際展示場で1月24〜25日に開催した。

NB268社(ドライ117、菓子41、酒類30、チルド32、市販冷食19、業務用食品23、冷菓6)と地域メーカー75社が出展。560社2040人を招待した。

テーマは「NIPPON FOOD 地域に、本気だ。」。初日の開会式で竹内孝久社長は「地域に本社がある強みを生かし、地域性の打ち出しを磨き上げる」と思いを語り、メーカーとの一体感の醸成、グループシナジーの発揮に邁進するとした。さらに4月1日付の新体制を発表。100周年に向けて若返りを図ると共に、商品開発力を強化するため組織も変更する。

展示会ではグループ企業を含め自社商品の打ち出しを強化。特に地域発のブランド「にっぽん問屋」を大きく展開。今年は新たに海産乾物を追加。伊勢志摩産芽ひじき、鳴門産カットわかめ、利尻昆布など7品。また、野菜の高騰などを受けてニーズが強まる農産乾物には小松菜や大根菜など6品を追加。

旭フレッシュは柚子商品を刷新。ぽん酢などを展開する「土佐山村のゆずづくし」は土佐山のゆず使用という特徴を強調した統一性あるデザインに変更。「ゆずドリンク」は甘さを控え、すっきりとした味わいに刷新し「すっきりゆず280ml」に名前も変えた。また、ゆず関連の事業「土佐山ファクトリー協同組合」についても紹介。生産組合やJAと協働し、ゆずの皮から搾油して取れた油脂を、食品や化粧品のフレーバーに使用する等の取り組みで、今後も有望な事業として期待感がある。新商品ではえんどう春雨も登場。

フーデムの市販用冷食の新商品で注目は「シャトーブランマカロン」。本場フランスから直輸入し、市場の商品よりも値頃感が打ち出せることから来場者の高い関心を呼んだ。また、グリーンカレーやトムヤムクン等の本場タイ料理をレンジアップで簡単に楽しめるカップ入り個食商品も提案。野菜高騰等から凍菜シリーズに対する関心も高かった。

毎年好評の地域メーカー(75社)の紹介は、トモシアグループの旭食品とカナカン、丸大堀内の地元メーカーを中心に各地の名品を紹介。今回は一カ所に集積せず、温度帯・企画別(簡便な冷食、健康関連等)のコーナーに分けて特徴等を分かりやすく訴求した。

また、高知県が主催する地元から販路開拓を目指す商品を表彰する「高知家のうまいもの大賞2019」受賞商品を展示。大賞は「ごちそうたまごどうふ」(ぶらうん)で、玉子豆腐と野菜具沢山のジュレがセットになっている。旭フレッシュの「そのまま食べる鰹節」も入賞した。愛媛大学が産学連携で取り組むNプラス協議会も出展。柑橘類と乳製品の有用成分の同時摂取で生まれる抗アレルギー成分を食品に生かすもの。

旭食品の企画・販促提案も充実。ドライでは簡便な具入り調味料・具入りつゆ、天災や猛暑に備えた防災・熱中症対策商品を提案した。また、昭和から発売されているロングセラー商品を昭和レトロと捉えて紹介。注力する記念日販促では7月7日カルピスの日、8月8日マルちゃん焼そばの日等の棚作りを実施。

NB7社とコラボしたメニュー提案では旭フレッシュの椎茸と切干大根を使用。ハウス食品のカレールウを使った「和風キーマカレー」等を試食。酒類では近畿推奨17社の日本酒等をおつまみ提案と合わせて紹介。グループ企業のマスダによるワインの提案も充実。

低温では簡便志向に対応した素材系等の冷凍食品が充実。チルドでは健康を意識して野菜をしっかり摂れるサラダ商材等を訴求。発酵食品(漬物、ヨーグルト、納豆等)も提案した。

業務用での注目は日本唐揚協会監修の唐揚げ提案。高知県産ゆず使用の柚子こしょう唐揚げ、高知県産宗田節使用のだし唐揚げの2品を発売。ブースではメーカー商品の紹介・試食も実施。ニーズの強い餃子もコーナー化し、味の素冷凍食品等が本格・簡便提案を行った。

デリカサラダボーイの商品、人手不足対策のキット商材、自然解凍品の提案、地方のおいしい商材(青森のホタテフライ、富山産白えびかき揚げ)等を紹介した。

また、記者会見では竹内社長が4月1日付の人事の詳細について説明。まず竹内康雄代表取締役会長が定年で取締役相談役に就任するため、竹内成雄代表取締役副会長が代表取締役会長に昇任する。中でも注目されるのが若手の昇任。竹内紘之常務取締役が代表取締役副社長に、竹内慎常務取締役が取締役副社長にそれぞれ昇任する。竹内紘之常務は商品統括本部・生産事業本部や近畿・中京エリア管掌、竹内慎常務は外食事業本部長や広域営業本部・デジタル化プロジェクト・関東エリア管掌といった重責を担う。

竹内社長は「100周年に向けて今後も若手をしっかり引き上げ、強固な体制づくりを進める」と説明。また、組織変更では営業戦略会議にものづくり戦略会議を設けてグループ間の情報共有や商品開発を加速させ、自社商品の開発を強化して収益体制を強化する考えを示した。

なお、今期業績(4—12月)は、売上高が前年同期比約102.5%。食品や冷食、酒類等全カテゴリーが伸長。総利益101.5%、販管費104.2%で増収減益基調と見られる。

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