美味しく手軽で高コスパ
コンシューマービジネス部
インスタントコーヒーグループ主任 德永理紗氏
【インスタントコーヒー】
味の素AGFが、インスタントコーヒー(IC)のプロモーションを強化し手応えをつかんでいる。お湯を注ぐだけで香り豊aかなコーヒーが出来上がり、しかも値段も手ごろ。テレビCMは好評を博し、昨年開催したイベントは大盛況となった。德永氏は、さらなる需要喚起に向け「夏場はアイスコーヒー提案を推進する」と意気込みを語ってくれた。
―IC強化の背景は。
近年IC市場は漸減傾向にあったが、ホームサイズの単価向上の浸透、スティックブラックの拡大により、今年度上期(4~9月)は前年を上回った。
ICは、コーヒー豆をじっくり焙煎し、高温高圧技術により、そのおいしさを余すことなく凝縮させる。しかも一杯十数円で楽しめ、生活防衛意識が高まる中、おいしさと併せコスパの高さも訴求することで市場の再活性化に取り組んでいる。
―プロモーションについて。
昨年から、榮倉奈々さんを起用したテレビCMを放映。「さ、インスタントん♪」をテーマに、ICのポジティブなイメージが上昇するなど好評を博している。
12月には、東京・原宿で体験型ポップアップカフェ「しあわせMYレシピみつかる『インスタントん♪CAFE by AGF』」を開催した。牛乳、豆乳、アーモンドミルクを使用したカフェオレの飲み比べセットを提供し、カスタマイズ性の高さを発信した。来場者からは「きちんと作るとこんなにおいしいんだ」「普段はドリップだけどICもおいしい」など、うれしい声を多数いただいた。
また「このコーヒーにいくら払っていい?」とアンケートすると、250~500円という回答が多く、実際はカフェオレでも100円以下で作れるので、改めてコスパの良さが伝わったのではないかとイベントの成功を感じている。
―アイスコーヒーも提案されます。
今年は、引き続き榮倉さんのCMをはじめ、デジタル、店頭と全方位でコスパ、おいしさ、前向きな気持ちになれるといった魅力と価値を伝え、新規ユーザーの獲得、既存ユーザーの飲用杯数増を目指す。
ブレンディは水や冷たいミルクにも簡単に溶ける特性をいかし、夏に向けアイスコーヒー、アイスカフェオレの提案を強化する。CMでの訴求、店頭試飲も計画している。若年層はアイスコーヒーの飲用率が高く、ICの購入のきっかけになるのではと期待している。
今後は、ICがより身近な存在になるように、製品のみならずカジュアルなコーヒー体験、情報なども提供することで、コーヒーを選択する際には「ICでなきゃダメなんだ」と思ってもらえるようにしていきたい。
2025年3月31日付