共同開発4品を発売
ローソン(東京都品川区、竹増貞信社長)は、健康と環境をテーマに高付加価値商品を提供しているCVS「ナチュラルローソン」で、PBF(プラントベースフード)の新商品4品を10月17日から一都三県の全131店舗で販売開始した。PBF専門のファストフード店「2foofs」を運営するTWO(東京都渋谷区、東義和社長)との共同開発によるもので、今後の本格的なPBF展開に向けた試験的な取り組みとして位置付けられた。
ナチュラルローソンではこれまでも、動物性原料不使用の商品を数多く販売してきた。しかしその多くは、牛乳の代わりに豆乳を使用して「植物性ミルク使用」とパッケージに表記するにとどまっている。そのため〝プラントベース〟を商品名にも盛り込んだPBFの本格展開は今回が初めてで、購入者の反応を売上高など数値だけでなく、商品を手に取る様子やプラントベースに関する問い合わせの有無なども、今後への評価材料にする。
今回販売するのは「ふわとろプラントベースオムライス」税込697円、「10品目の彩りサラダ」税込581円、「濃厚メルティガトーショコラ」税込416円、「ラズベリーベイクドドーナツ」税込397円の計4品で、販売期間は11月6日まで。いずれも二次原料まで動物性不使用だが、コンタミに未対応のためアレルギー対応商品としては謳わない。
なお、オムライスはTWOとカゴメが共同開発した代替卵「Ever Egg」を使用しており、彩りサラダにはJ―オイルミルズが輸入販売している代替チーズ「Violife」をトッピングした。ナチュラルローソン商品部の中桐崇部長によると、2foofsの商品がヒントになっているものの、新商品は完全にローソンのオリジナルレシピ。象徴的なのがドーナツで、2foofsでは〝揚げ〟ているがローソン新商品は〝焼き〟で、この違いにより使用原料も異なっている。
一方、ナチュラルローソンでのPBF強化は決定事項であり、模索しているのは主にメニュー内容や販売時期・価格・販売量・製造ラインの確保などについて。他方、CVS「ローソン」においてもPBF展開を検討しているという。
今年7月に関東甲信越エリアで限定販売した代替卵使用のスクランブルサンドが好評で、再販要望の声が相次いだ。また、訪日外国人のCVS利用が度々ニュースなどで報じられるが、店頭でヴィーガン商品の取り扱いを問われることもあるという。外国人を含めたCVSでのPBF需要が一定以上あることから中桐部長は「今回の取り組みが目標を上回れば再販や、ローソンでの本格展開もあり得る」と今後の展望を述べた。
2023年10月23日付