THE FOOD WEEKLY

展示会

100周年の節目にフードランド2023/旭食品

投稿日:2023年1月23日

鍵握る地域メーカーを積極提案

100周年を迎える旭食品がフードランド2023開催

旭食品は1月19~20日、「第57回 旭食品フードランド2023」を高知ぢばさんセンターで開催した。テーマは「日本一頼りがいのある問屋を目指して脱・問屋へ~探す・作る・運ぶ・売る・挑む~」。

出展は349社(市販用食品119、菓子38、酒類28、チルド43、水産・市乳3、冷凍7、市販用冷食22、業務用食品19、業務用冷食20、地域メーカー50)で、得意先約450社・1200人が来場した。開会直前の館内放送では、竹内孝久社長が「今年は当社にとって100周年を迎える節目の年。100年以上続ける上で大切なのは、企業の考え方や信念だ。こうした熱い思いを、ひとつの物差しとして商談の場で活用してほしい」と呼び掛けた。

会場入り口には関連会社のオリジナル商品やデリカコーナーを設置。特にイチ押し商品として旭フレッシュの「クラフトジャム(ストロベリー、ブルーベリー)」を紹介。その名の通り家庭で手作りしたような自然な味わい。パンに塗りやすくヨーグルトとよく絡む〝とろ~り食感〟が最大の特長。さらにペクチン(凝固剤)は、ストロベリーは不使用、ブルーベリーも極少量使用でユーザーニーズに応えた。

地域メーカーコーナーは前年から17社増えた50社が出展。今期末で地域メーカー売上高50億円を目指す意気込みを見せた格好。東北、北陸、東海、四国、九州の推奨商品をそろえた。また、全国各地に根付いたロングセラーを「えいもん紹介」として特集。さらに「高知家のうまいもの大賞2023」受賞商品も紹介。

サステナブル&SDGsでは持続可能な農業としての日本ワイン、エシカル商品(脱プラ、植物由来原料など)のほか食べられる容器・スプーンも紹介。コメ関連では昨年から伸長を続ける米粉を使った商品や地域の「飯とも」を訴求。またプラントベースフードも強化した。

日本各地の麺を紹介するコーナーでは、10割そばを中心とした乾麺や、涼味麺・焼そば、地域冷凍麺を品ぞろえ豊かに展開。またアウトドア、バーベキュー需要の高まりに合わせた「お肉をおいしく食べるスパイス」を特集。さらに韓国・ベトナム商材や売れ行き好調のグミも積極提案した。酒類は昨年のオリジナル・スイカワインに続き、今年は第2弾として「ゆずワイン」を提案。9月には第3弾となる洋梨のワインも発売予定。

会見する久郷本部長

19日に会見した久郷正人取締役商品統括本部長は、値上げラッシュの中で買い上げ点数を上げる取り組みとして「地域メーカーの品ぞろえ強化が大きなポイント。地域メーカー売上高50億円の延長上には、得意先から要望の高い価値訴求できる留め型提案がある」と話した。また2024年問題については、中小メーカーが卸業のセンターに配送することさえできなくなると予想。「卸業がメーカーの物流サポートを行う。メーカーが卸業のセンターまで商品を持ってきてくれることを当然と思ってはいけない」と強調。その上で「卸業同士も商流では競合しても、物流では協業しないと運べない」とした。

旭食品単体の4~12月実績は前年比104.6%(加食104.1、市販用冷食111.2、業務用冷食108.3、チルド103、酒類107.1、菓子101.2、雑貨105.5)。エリア別では新規獲得と近畿から配送移管のあった中国が107%、帳合カテゴリーが増えた関東が110.4%と躍進した。

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