関東アクセス会が総会
日本アクセスの東日本営業部門関東エリア統括管轄支店と密接な取引関係にあるメーカー、商社ならびに協力会社等で構成する関東アクセス会(吉田伸章会長/日清オイリオグループ取締役専務執行役員食品事業本部長)は、7月5日に静岡県の熱海後楽園ホテルで2019年度総会を開催し、234社243人が出席した。
開会に際し吉田会長はさまざまな高齢者問題がクローズアップされた令和元年の2カ月を振り返り、改めて食と健康の重要性を指摘。日本アクセスの中期経営計画2年目で大きな役割を果たす関東エリア統括管轄支店に期待を寄せた。関東アクセス会幹事店27社(新任12人)の紹介後、吉田会長を議長に各議案を審議・承認。日清食品チルド、日清食品冷凍、米屋の新規入会と、退会2社により、同会は257社259人が加盟となった。
政策VTR放映後、佐々木淳一代表取締役社長社長執行役員は中期経営計画を推進する上で5つの重点施策「情報卸」「商品開発」「ロジスティクス機能」「フルライン卸」「海外」に注力していく考えを改めて説明。その中で「全国の中で中核を担う関東アクセス会の成長抜きに他エリアの成長はない」と激励した。続いて、商品統括・マーケティングを管掌する中村洋幸取締役常務執行役員が4月に12部門を1つにまとめた組織改編の狙いについて、本来の卸機能の強化と次世代ビジネスの推進にあったことを説明した。
関東エリア方針については、黒沢忠寿常務執行役員東日本営業部門長代行関東エリア統括が説明。厳しい事業環境でも「脇を締めて前に進むことで、会員企業とともにトップラインの拡大を図る」と語った。
東日本営業部門の前期売上高は4996億円(前期比100.4%)と、全社が99.7%と落ち込んだ中で奮闘。関東エリアは不採算取引の見直しを強力に推進したこともあり3256億円(99.7%)と減収が続く。ちなみに関東アクセス会加盟257社の売上高は2092億円(99.3%)で、全体の約7割を占める。
関東エリアの温度帯別では、ドライ1011億円(98.7%)、チルド1217億円(100.4%)、フローズン653億円(100.0%)。物流収入・その他が375億円(100.0%)。商品売上高は2881億円で、上位主要品目は洋日配453億円(構成比15.7%)、乳製品327億円(11.3%)、和日配313億円(10.9%)、乾物乾麺286億円(9.9%)、調味料265億円(9.2%)など。
3PL通過額3954億円(前期比98.6%)を含む総事業規模は7210億円(99.1%)。卸売事業2883億円(99.7%)の75%を占めるのがリージョナル・チェーン2159億円(100.3%)。また黒沢常務は過去3カ年を振り返り、出荷高と売上高の伸長率(97.1%)に対して、物流費が4.3%増加している点を課題に挙げた。
今期計画は東日本営業部門が5084億円(101.8%)、関東エリア3305億円(101.5%)。関東エリアの卸売事業は2923億円(101.4%)、ロジスティクス事業378億円(102.5%)。3PL通過額3938億円(99.6%)を含めた総事業規模は7243億円(100.5%)。
重点施策として「売上拡大」「限界利益赤字・赤字取引の削減」「稼働率の向上・物流改善」「働き方改革の取り組み推進」の4つを挙げた。
売上拡大には重点取組企業31社を強化しインストアシェアを拡大。既存カテゴリーではドライで45億円増、強みであるチルド・フローズンのさらなる基盤整備。商品開発力強化によるフルライン卸戦略の実行。北海道幹線便の拡大。中核事業化を目指す生鮮・デリカ事業では、生鮮93億円(102.2%)、デリカ211億円(103.9%)を計画。製造事業(花き)の拡大も進める。
赤字削減には卸売事業において限界利益による収益管理を徹底。3PL事業の赤字センター改善も推進する。さらに稼働率向上と物流改善では、倉出し売上の拡大でセンターの稼働率を上げる。出荷拠点の調整など物流最適を推進。そして物流品質向上、省人化マテハン、入荷管理システムの導入を進める。
広域はFM店舗減も維持に全力
昨年に続き広域営業部門の方針を、広域営業部門長の髙倍正浩取締役専務執行役員が説明した。
前期の連結売上高は全社の48%を占める1兆254億円(99.1%)。単体の広域営業部門は7636億円(99.5%)。内、広域チェーンは2211億円(105.2%)、広域CVS4253億円(97.4%)、広域ロジ1175億円(97.5%)。ジャパンフードサプライ1710億円(100.2%)、ドルチェ804億円(94.5%)、新晃104億円(93.0%)。
ファミリーマート(FM)の1000店舗閉鎖の影響から、関連売上高が約200億円の減収。広域チェーンでのカバーに取り組むも及ばず。FMは今期も160店舗程閉鎖を予定、無印良品の取り扱い中止等も影響するが、一方でFM店舗日商アップによる売上拡大、広域チェーン、戦略カテゴリーの強化で11~12月にかけて前年同期並み水準を回復する見込み。
今期計画は連結売上高1兆228億円(99.7%)。単体の広域営業部門は7630億円(99.9%)。内、広域チェーン2177億円(98.5%)、広域CVS4267億円(100.3%)、広域ロジ1185億円(100.8%)。ジャパンフードサプライ1710億円(100.0%)、ドルチェ778億円(96.8%)、新晃109億円(105.5%)の計画。
2019年7月15日付