「ゆずづくし」発売30周年前にリニューアル強化
旭食品はグループ展示会「FOODLAND2019~食の真価を食卓へ~」を7月3・4の2日間、高知ぢばさんセンターで開催。NB315社と地域メーカー47社が出展。約560社2100人を招待。
今回の展示会について竹内孝久社長は初日の開会あいさつで、「食の本質を追求する重要な提案場所。従来のメニューだけではなく、裏メニュー的なものも含めて積極的な提案を歓迎する」と説明。今回もメーカーの商品提案やメニュー試食が活発に行われた他、旭食品グループの提案も充実した。
まず会場で目を引いたのが旭フレッシュの「ゆずづくし」。2021年の発売30周年に先立ち、今年は商品イメージを刷新。高知県土佐山地区のゆずを使用している点をブランド価値とし、ゆず果汁21%配合のこだわりも明確にするラベルに変更。若年層も手にとりやすいラベルに刷新してブランド強化を狙い、今期は前年比2割増の販売計画に臨む。会場では陳列提案や試食を行った。
グループ商品では、旭フレッシュ「にっぽん問屋」の3尺ジャストサイズ陳列提案や、大倉のスコットランド産アトランティックサーモン等も目玉。
さらに社会背景を捉えた企画も充実。健康志向にはオリーブオイルを使った健康ドレッシング(ぽん酢や梅肉などをブレンド)、ビネガードリンク(ミツカンの飲用酢、カルピス、炭酸をブレンド)など。時短・簡便志向にはフローズンデリカ・チルドなどで即食や簡単調理を訴求。
消費増税を踏まえ、酒類では家飲みを推奨。駆け込みにはまとめ売り提案等を行い、その後の活性化策としてはラグビーWカップや東京五輪開催と絡めて世界のワインやボトルビールを紹介。
強みとする地産外商企画では地元高知を始めとした地域商材を提案。トモシアグループでも「ゆずづくし」「にっぽん問屋」の他、ミレービスケット、芋けんぴ、りんごジュース、ねぶた漬などの地域商材を重点拡販商品に位置づけている。この他、ご当地缶詰・袋麺の集積、長期保存食として菓子の提案、記念日販促等を展開した。
開催初日、竹内紘之代表取締役副社長と久郷正人取締役商品統括本部本部長が会見し業況を説明。4―5月売上高は前年同期比で約105%。カテゴリー別では食品約106%、市販冷食約111%、業務冷食約102%、酒類約103%など。一方で利益は販管費上昇でやや厳しい。
竹内副社長は「当社も売上至上主義ではなく、社内システムで収益管理を行っており、今後も個別に改善を進める」とコメント。今後の商況を久郷本部長は「消費増税の駆け込みは一部嗜好品で起きるが、それほど大きくないのではないか」と分析した。
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