メーカー111社と協働で「AK研」始動
日本アクセスは、乾物・乾麺市場の活性化に向けてメーカーとともに取り組む「アクセス乾物乾麺市場開発研究会」(通称:AK研)を、メーカー111社加盟により4月に発足。第1回総会が5月7日に本社で開かれ初年度の活動方針等が発表された。
AK研がいよいよ本格的な活動を開始した。同会は「生鮮・デリカ開発研究会」「外食流通研究会」「市販用販促・開発研究会」「海外・ネットビジネス研究会」「原料販売研究会」の5つの分科会を通じて、①乾物乾麺カテゴリーの活性化②売場提案・販促企画の立案③食育、次世代への啓蒙④海外、輸出向け商材の強化⑤乾物乾麺を主原料としたデリカメニュー開発⑥新たな技術開発を伴った乾物乾麺開発などに取り組む。
日本アクセスの佐々木淳一社長は「この日を心待ちにしていた」と冒頭挨拶で笑みを見せ、乾物乾麺分野における昨年の取り組みをレビュー。中でも約1万人の集客で好評を博した「第2回乾麺グランプリ」には手応えを見せ、今月18・19日に駒沢オリンピック公園で第3回開催を予定する「The乾麺グランプリ2019」に期待を寄せた。さらに2018年度の売上高についても、乾物は前年比109.7%、乾麺は105.8%。乾物乾麺トータルで108.8%の329億円を売り上げた。
乾物乾麺市場は過去10年間で約20%縮小し、生産・消費の両面で厳しい状況に面している。日本アクセスはこの現状に対して、「日本の伝統の美味しさを、まもる、つなぐ、つくる」を理念に掲げ、乾物乾麺市場の成長に向けてメーカーと一体になって取り組みを始める。そして佐々木社長はメーカーとのWINWINの関係性を強調した。
AK研の初年度会長には、日本アクセスの西村武副社長を選出。西村会長は日本食が世界的なブームとして注目を集めている中で、低調な国内市場を指摘。特に干しシイタケを始めとする農産乾物市場の厳しさ(前年比97%台)に懸念を示した。ただ同社は市場平均よりも乾物で10%程、乾麺で5%程高い水準で推移。乾物乾麺に強みを誇った旧西野商事のDNAをベースに、存在感を見せてきた。また3年程前から乾物乾麺の専門部隊を西日本にも設置し、営業を強化してきた。西村会長は「市場活性のためのエンジン役を務めたい」と意欲を見せた。
なお副会長にはにんべんの髙津克幸社長(乾物)、兵庫県手延素麺協同組合の井上猛理事長(乾麺)、事務局長は日本アクセスの西潟修治商品統括・マーケティング管掌付兼乾物乾麺MD部長がそれぞれ務める。各分科会の責任者は日本アクセスの各担当部長が兼務。年3回の分科会と総会、各種展示会やイベントへの参画が今年度の主な活動計画となる。
第1回総会では両副会長に加え、会員を代表しフライスターの關全男社長、懇親会でははくばくの長澤重俊社長がそれぞれ挨拶した。
2019年5月13日付