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Pickup 展示会

「外食ビジネスウィーク2020」に1.6万人が来場

投稿日:2020年9月30日

「食」と「テクノロジー」テーマの展示会

食にかかわる事業者が製品・サービスの販路拡大を目指し、メーカーや店舗などと直接商談することができる総合展示会「外食ビジネスウィーク2020」が、東京ビッグサイト 青海展示棟A・Bホール(東京都江東区)で9月24~25日に開催された。

■新型コロナの影響で例年とは異なる展開に

今年は「食」と「テクノロジー」をテーマに掲げ、全国から408事業者が出展。来場者数は、悪天候にもかかわらず2日間で1万6014人に上った。

主催者によると、依然として終息が見えない中で開催に踏み切ったのは、多くの出展予定者から開催を望む声が直接届けられたからだという。
実際のところ、新型コロナウイルスの影響により出展者数は3割減、来場者数も半分程度と当初予定を大きく下回ったが、出展者からは「良い出会いがあった」と喜びの声が。
会場を訪れた食品メーカー担当者や店舗経営者からも、「オンライン展示会では得られない情報が多い」「味・香りだけでなく出展者を直接確かめることも必要」など、リアル展示会の優位性・必要性を示す声が多々聞かれた。

一方で、展示会そのものの企画構成は、感染拡大などによる中止や規模縮小も視野に、例年とは異なる形態とすることを早い時期に決めた。その結果が、閉会後も聴講可能なオンラインセミナーの開催や、2カ月後の11月24日まで開催されているオンライン展示会である。

また、今年は出展者ニーズにより「焼肉産業展」「レストランテックEXPO」を初開催したが、新型コロナにより外食事業者の多くが中食事業に参入または転換したため、これまでのように外食・中食・内食向けと分類化することをやめた。
プロ向け・事業者向けとうたっている商品であっても、小売り店舗に直接卸して一部販売したり、ネット通販で消費者に直接販売するなど、チャネルの多様化はすでに当然のこととされていた。
つまり、従前通りの縦割ではない多様な事業展開に合わせ、テーマやブースエリアの設定など、展示会もフレキシブルに対応しているということだ。

なお、次回開催は新型コロナウイルスおよび東京2020+1大会の影響により未定となっている。

■食の多様化をビジネスチャンスとして捉える

食品産業界においても、今やIoTやAIの活用が当たり前になりつつある。
今年は新型コロナ影響により、感染症対策の商品・サービスを紹介するブースが目立った。しかしながら、進化系のスマホアプリやクラウドシステム、接客ロボットなど、もとより人材不足や経営効率化のために開発が進められていた商品やソリューションが、コロナ対策にも大いに力を発揮することがアピールされていた。

会場で特に目立っていたのは、大豆など植物由来原料で食肉の食感を実現する「代替肉」や、海藻・コンニャクを原料とする「代替麺」。そのほか、冷凍することで無添加とおいしさを両立可能にした食品、希少原料の食品なども注目を集めていた。

いずれも消費者やメーカーのニーズにいち早く対応すべく、最新技術を用いてスピーディーに開発・展開させていることが伺えた。

■注目した商品・サービス

原田産業の「earthmeat」。ヨーロッパ生まれの大豆原料による代替肉で、鶏肉の食感や肉質・繊維質などもリアルに表現できるのは冷凍食品ならでは。そのため従来の代替肉に多かった湯戻しが不要で、解凍後すぐに調理できるのが特長。一口サイズの大きさで、日本食材料に向いている。

Green Mondayの「OmniMeat(オムニポーク)」は、香港のベンチャー企業がカナダの食品化学研究機関と共同開発した代替肉。主原料は大豆やえんどう豆で、キノコやお米を独自配合することで、本物の豚肉に近い食感や風味を実現した。すでに複数の国内有名レストランなどで使用されているが、今回の出展で大手食品メーカー数社との商談が成立したという。

ナカキ食品の「コンニャク麺」各種。コンニャク独特の臭みや臭いがなく水が出ない麺なので、扱いやすい。パスタ・うどん・ソバなどの麺類だけでなく、ステーキ風やスープ・デザートなど種類が豊富。多くは業務用または量販用として販売予定していたが、コロナ禍で消費者からの販売要望を多く受け、一部商品を小売店に直接卸しての販売も開始した。

Milk Lab.の「優乳甘酒」。生乳を米こうじで発酵させた全国初の牛乳甘酒で、ミルキーで自然な甘みが特長。ノンアルコールで砂糖や保存料など添加物不使用のため、体に優しく子どもや高齢者でも安心して飲める。仕事やスポーツ前後のエネルギー補給にも最適。ネット通販のほか、百貨店や小売店などでの販売も開始した。

伊藤景パック産業の「IKセラ」。ガラスのような透明度ながら、耐熱・耐冷・耐衝撃で繰り返し使えるリユースカップ。消費者とスイーツ販売店などからの要望により開発した商品で、環境負荷低減など社会貢献にも。トライタン樹脂を使用したこれまでにない全く新しいプラスチックカップで、食洗器にも対応。

エビゾルの飲食店向け予約管理システム「ebica」。大手グルメサイトと空席データを連携し、AIでネット予約と電話予約の管理を自動化する、業界初の一元管理システム。空席状況がリアルタイムで全連携サイトに自動反映されるため、店舗での予約受付が不要となる。

「外食ビジネスウィーク2020」公式サイト
https://www.gaishokubusiness.jp/

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