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新機種「バリスタ デュオ」で新たな需要創出狙う〜キャッシュレスにも一部対応/ネスレ日本

投稿日:2019年10月10日

国内通期は増収増益を見込む

事業戦略を語る高岡社長

ネスレ日本はコーヒーマシン「ネスカフェ ゴールドブレンド バリスタ」シリーズから、新型上位モデル「ネスカフェ ゴールドブレンド バリスタ デュオ」(1万4950円)を11月1日から家電量販店、ネスレ通販で発売する。プロ技を訴求するコーヒー、カフェラテがワンタッチで楽しめ、ディスプレイ搭載のキャッシュレス決済対応「同 プラス」(レンタル専用)も展開する。

高岡浩三社長兼CEOは10月8日にネスカフェ原宿で開いた事業戦略発表会において、上期業績を振り返るとともに、新機種を用いた下期展望について語った。

2019年上期(1〜6月)のネスレグループの業績は売上高455億スイスフラン(約5兆10億円)、オーガニックグロース(OG=為替変動、買収売却等の影響を除いた売上伸び率)は前年比3.6%、実質内部成長率(OGから価格変動を除いた数量ベース伸び率)2.6%、営業利益率17.1%(100bps増=1.0ポイント増)。

ネスレ日本は売上成長率4.2%増、営業利益額5.9%減、営業利益率110bps減(1.1ポイント減)。スターバックスの家庭用新製品(ネスカフェ ドルチェ グスト)、店舗以外でのコーヒー提供サービスが好調に推移。また、6月には動物病院専用のデジタルプラットフォーム「ピュリナ プロプラン ペッツサポート」を開始、物流の人手不足解消に昨年から佐川急便と始めた「マチエコ便」も順調な拡大を見せる。

一方、スターバックスブランド導入に当たっての投資もあり利益はマイナス。下期はスターバックスの家庭用粉製品の拡充、キットカット主力製品の紙パッケージ化、物流費対策などを講じ、通期業績は売上成長率4.9%増、営業利益額0.1%増、営業利益率10bps増(0.1ポイント増)の増収増益を見込む。

中でも下期は「ネスカフェ ゴールドブレンド バリスタ デュオ」に注力する。コーヒータンク、クリーマータンク(各容量120g)を搭載し、きめ細かなクレマ(泡)の本格コーヒー、カフェラテなど全8種類の本格メニューがボタンに触れるだけで作れる。コーヒー、クリーマー、水の残量をセンサーが検知し、「ネスカフェ アプリ」を通じてスマートフォンに送信する「残量通知機能」も備わる。ボディーカラーはプレミアムブラック、プレミアムホワイトの2色。幅18.0㎝×高さ43.4㎝×奥行30.4㎝。タンク容量2L。重量約5.4㎏。

併せて専用のコーヒー、クリーマーも11月1日から発売する。厳選アラビカ種100%使用「ネスカフェ ロースタリー ダークロースト エコ&システムパック」(50g、998円)は、プロのロースターがその場で焙煎したような香り、深煎りのコクが楽しめるネスカフェ最上級レギュラーソリュブルコーヒー。「ネスレ ブライト エクスクリーミー」(110g、398円)は乳原料を使用し、ラテでのコーヒーの相性に徹底的にこだわったミルク感が特徴。いずれも家電量販店、ネスレ通販で取り扱う。

さらにオフィスや店舗向けには「ネスカフェ ゴールドブレンド バリスタ デュオ プラス」を展開。ディスプレイを搭載し、SuicaやICOCA等の交通系ICカード、NFCチップ付き専用タンブラーを使ったキャッシュレス決済が可能。11月15日からレンタル(月額1000〜2000円)を開始し、人手や手間をかけず、面倒な現金支払いや回収も不要な新たな集金代行サービスとして提供する。

近年、少人数世帯や共働き世帯の増加を背景に、家庭外におけるコーヒー需要が増加。ネスレはこれまでコーヒーマシン「バリスタ」や「ネスカフェ アンバサダー」を活用し、新たな需要に対応してきた。

「バリスタ デュオ プラス」では、導入テストで小規模な外食店やオフィス、さらには花屋では待ち時間にコーヒーが提供されるなど新たな可能性を見出してきた。

高岡社長は「人口が減る日本において売上、利益を向上させるには高付加価値を提案するプレミアム戦略が必須」と強調する。「バリスタ デュオ プラス」については、「花屋の事例もあり、飲食に捉われず今まで入り込めなかった業態への導入のオポチュニティー(好機)は無限にある」と意気込みを語った。

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