総工費83億円かけ米糀安定供給へ
マルコメは米糀、糀甘酒などを生産する新工場「魚沼醸造」(本社:新潟県魚沼市、青木時男代表取締役会長)を3月5日に開業した。
2015年から続く甘酒ブームや味噌のトレンドが糀歩合の高い甘口に移行していることから、今後も需要が高まる米糀の安定供給に向け、米糀や糀甘酒、糀製品を生産する新工場を昨年12月に水の郷工業団地(魚沼市十日町)に竣工。運営はマルコメの100%子会社・魚沼醸造が行う。総工費は約83億円。敷地面積4万24.39㎡、建築面積7667.26㎡、延床面積1万436.57㎡、鉄骨造2階建。生産能力は乾燥米麹換算で年間約2700㌧。
工場内には生産機能のほか、発酵食品や魚沼に関する情報発信の拠点となる「魚沼 糀サロン」を併設。事前予約制の工場見学では魚沼の軟水で浸漬した米を約18mのコンベア上で40分かけて蒸し上げる世界最大級の蒸米機や、約2日間かけて約20㌧の乾燥米糀を生産する業界最大級の円盤型製麹装置などを見学することができる。
同日開催したオープニングセレモニーには、地元の保育園児17人を招き工場見学を実施。パネルディスカッションではシアタールームの映像に出演した地元の人が登壇し、越後三山から湧き出る豊かな水を誇る魚沼の魅力を紹介した。続いて、「魚沼糀サロン」限定の糀甘酒を使ったソフトクリームを監修した世界ジェラート大使の柴野大造氏、パティシエの辻口博啓氏、菓道家の三堀純一氏が登場し、同サロンで販売する糀ソフトクリーム(380円)や工場直送糀甘酒(150円)をPR。今後は辻口氏と三堀純一氏がプロデュースした糀甘酒スイーツも販売予定。
青木会長(マルコメ代表取締役社長)=写真=は「越後三山から伏流水となって湧き出る豊かな水資源に恵まれたこの地を米糀、糀甘酒の新たな生産拠点と位置付け、魚沼の人たちと共に発展していきたい」と抱負を述べた。
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