スマイル“フード”プロジェクトin東北2022
東北6県の高校生を対象とした商品アイデアコンテスト「スマイル“フード”プロジェクトin東北2022」決勝大会(主催:東洋水産)が11月26日に宮城県仙台市内のホテルで開催された。
地域の特色を生かしたスープメニューのアイデアを募る同コンテストも今年で8回目を迎え、56校246チームからの作品(前回並み)が集まった。優勝作品は来年秋に東北地区限定で発売されるカップスープとして商品化が予定される。
今年の決勝大会はホテルJALシティ仙台(仙台市青葉区)に会場を移し、各県から代表チームが参加。2年連続5回目となる秋田県代表・秋田県立金足農業高校の最多をはじめ、同じく4回目の山形県代表・山形県立庄内農業高校、3年連続3度目となる福島県代表・福島県立あさか開成高校。さらには初出場の宮城県代表・仙台第三高校など6チームが練習の成果を披露した。
1チーム3人(残念ながら当日参加できなかった生徒もいた)が、作品の開発経緯やエピソード等を盛り込んだスライドを用いて練習を重ねたプレゼンテーション。そしてレシピを元にホテル側で調理した作品と、事前にフリーズドライ化した作品が8人の審査員(審査委員長:東洋水産真喜屋理恵子常務)により、「おいしさ」「地域性」「独創性」「実現性」等の観点で審査された。
審査員で同社社外取締役を務める峯木眞知子東京家政大学教授は、プレゼンテーション力を高く評価し、それぞれのメニューも甲乙つけがたく、「味付けもいい塩梅」と高評価。優劣を付けることが難しいながら、優勝に輝いたのは2年連続2回目の出場となった青森県代表・青森県立木造高校のチーム「フードデザインH&S2」が考えた「干し鱈のうまみたっぷり卵卵(たまらん)スープ」。津軽の郷土料理「たらたま」をスープにアレンジした。つがるブランド8品目を使った具だくさんスープは、濁りを抑えることに苦労したという。ネーミングにも工夫を凝らした。青森県代表は最多3度目の優勝に選ばれた。
プレゼンした岡野隼士さんとサポートした平川紫月さんは、当日受験で参加できなかった仲間と試行錯誤を繰り返したと振り返りながら、優勝したことに「思っても見なかった」と驚きの表情。将来パティシエを目指すという岡野さんは「とても成長できた」と満足顔。栄養士になって子供たちの役に立ちたいという平川さんは「今後の仕事に役立った」と笑顔を見せた。2人は将来の夢に向けて来春の進路が決まっているという。
なお、準優勝には秋田県立金足農業高校(チーム:株式会社sma’s cook)の「じっぱり秋田のいぶりがっこチーズチャウダー」が選ばれ、両チームには賞状・トロフィーとともに、Amazonギフト券3万円分が贈られた。
この他、プレゼンテーション賞(Bluetoothイヤホン)には福島県代表、調理技術賞(米沢織エプロン)には宮城県代表、地域貢献賞(会津漆器デザートカップ)には山形県代表、業界紙記者賞(PARKERボールペンギフト)には2回目の出場となった岩手県代表の岩手県立大船渡東高校が選出された。
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