ふんわり名人20周年迎え

左から吉原社長、岡田ひとみさん、星野会長
越後製菓は、秋冬商品説明会を9月2日に東京支店で開催した。販売好調の「ふんわり名人」が発売20周年、ねんドル岡田ひとみさんと共同開発する「かわいい鏡餅」が今年で10年目を迎えた。
冒頭、2024年度業績について吉原忠彦社長が総括。売上高は前年度比99.9%の205億6000万円。商品群別では、米菓が92.9%の64億3000万円、包装餅は102.2%の100億5000万円、米飯は108.9%の34億6000万円。
米菓では「ふんわり名人」がメディア露出等の影響もあり111%で、本格的な海外展開も始まっており好調に推移する一方、一部商品は生産効率改善のため集約化を進めた。新ブランド「新潟の星」とともに育成を強化する。
包装餅は令和のコメ騒動や南海トラフ地震臨時情報、台風等から需要が高まり好調。その内、鏡餅(約31億円)は小型商品の販売数量を伸ばし売上高は100.4%と堅調に推移した。同じく高い需要が続いた米飯では、「日本のごはん」を一時休売するなど供給体制に苦慮したものの、12月から販売を再開。依然として好調な推移が続いている。
一方、創業80周年となる2027年に向けて、吉原社長は改めて同社五訓に基づくビジョンとミッションを再確認。その上での健全経営、人材育成、ブランディング、商品に関する取り組み姿勢を強調した。素材本来の持ち味を生かす商品づくりを継続し、80周年に向けた商品・ブランド価値向上施策を立案する。
好調な販売が続く「ふんわり名人」は、2005年の発売から今年で20周年を迎え、4~8月にかけて記念パッケージ品を展開し、9月からは消費者キャンペーンも実施中(10月末まで)。開発段階から主導してきた星野一郎会長は、発売に至るまでの10年間、さらには原料米・きなこの国産化、割れにくさといった品質改良を振り返り、いまでは海外市場からの強い引き合いが来るまでに育った「ふんわり名人」への想いを語りながら、同じく海外市場も視野に入れる新ブランド「新潟の星」への強い思いを示した。
この秋「新潟の星」から新フレーバー「えび味」(72g、280円)が登場。海老のかき揚げを食べているような味わいを追求し、先行した「青のりしょうゆ」「甘から」とともに国産原料にこだわった、サクッとかるい食感の米菓で、早くも海外から高い評価を獲得しているようだ。
鏡餅では、今年で発売10年目を迎えた「かわいい鏡餅」に注目。NHKEテレに出演、海外も含めて多方面で活躍中のねんドル・岡田ひとみさんが監修するかわいいフィギュアが特徴。今年は来年の干支・午(うま)の粘土細工を会場で実演してくれた。鏡餅では今年も合計1260人に250万円相当の景品が当たる「わくわくお年玉キャンペーン」や、岡田ひとみさんのねんど教室に1千人を招待するキャンペーンを予定する。
米飯では、昨年、発売から10周年、1食ずつ個包装にした「日本のごはん」の品質に自信。包装餅は10月に価格改定(約15~27%)を控えている。
2025年9月15日付