THE FOOD WEEKLY

展示会 カレー・シチュー

外食ビジネス課題へのソリューション提案~グループ6社で合同展示会/ハウス食品G

投稿日:2020年1月29日

「GABANカレーフレーク」の魅力を再訴求

グループ6社の責任者が会見で見どころアピール

ハウス食品グループ6社は1月28日に東京會舘LEVELXXI(東京都千代田区)で、「ハウス食品グループ業務用合同展示会2020」を開催。外食産業、卸店ら300人超が来場した。

同展示会は2018年2月以来、2年ぶり2度目の開催。「外食ビジネス課題へのソリューション提案~ハウス食品グループの力『再発見』~おいしい!うれしい!新しい!~」をテーマに、ハウス食品グループ本社、ハウス食品、ハウスウェルネスフーズ、ギャバン、ヴォークス・トレーディング、マロニーの6社合同で開かれた。

業務用市場は食の外部化という大きな生活トレンドの変化から、全体としては右肩上がりでの成長を示す。しかしながら経営全体の課題である物流費や人件費の高騰、不安定な原材料費、さらに軽減税率の対象外ながら、増税の影響も見られ業態別ではまだら模様の景況感。グループの壱番屋でも米価上昇を受けた価格改定で客数の減少を補う展開。会見したハウス食品の藤村浩史専務取締役営業本部長は「6社合同で新しい業務用ユーザーにソリューションできる提案を準備してきた」と語り、「顧客満足アップ」「省力化の簡単オペレーション」「最新のトレンドや製品情報」の3つの切り口から、グループの新たな価値を訴求していく。

開催への意気込みを語るハウス食品の藤村浩史専務取締役営業本部長

グループ全体での総合提案には「GABANカレーフレークの魅力、再発見!」をテーマに、シェフが使いやすいカレーフレークを徹底的に追求した商品特徴を、アレンジメニュー等を通じて全面的に訴求した。さらに各企業の訴求ポイントを含めた2020年の方向性が示された。

ハウス食品は、「GABANカレーフレーク」を全面に押し出し、カレーのトレンドメニューの提案と、レトルトカレーの魅力の再発見を訴求。そこにオペレーションの削減とメニュー価値の向上を交えながら、増加するインバウンドへ日本のカレーをアピールしていく。

ギャバンは、スパイスの魅力・可能性を3つの軸で展開。シーズニングの機能とユニークさの紹介に加え、スパイスを活用したドリンクなどトレンドの発信と創造。そして1954年発売から65年にわたるシンボリックなブランド「ブラックペッパー」を、産地別に香りや風味、辛味を訴求。

また今年は訪日外国人の増加、食やメニューも多様化し、スパイスとの接点が拡がる。さらに麻辣ブームやシーズニングの拡がりなど、今後もスパイスに対する期待の高まりが予想され、ブラックペッパー以外にも好機。そして健康志向の高まりから、調味料を減らしたいニーズも顕在化。そこに香辛料で味付けを補う提案を強化する。生駒晴司社長は「スパイスのことなら何でもギャバンに問い合わせてほしい」と語り、既存品のさらなる価値の追求とプレミアム化を目指す考えを示すと同時に、「サプライチェーン全体できめ細やかなサービスを追求していきたい」と中計2年目に強い意欲を示した。

ヴォークス・トレーディングは、グループのバリューチェーンの上流を担う食品商社。長年培ったノウハウを生かし、他では作れない本格的な冷凍果実や冷凍野菜を、トレンドのスムージーなどを通じて訴求。今年はボーダレス化と省オペレーションをキーワードに、省人化に貢献する調理済み素材や、ハラル、ベジタリアン、ヴィーガン、さらには各国へのアレルゲン対応を含めたメニュー開発を進める。ベースとなるのは、タイとインドネシアの冷凍工場を含めた世界各国からの商品調達能力。その力を結集していく。

ハウス食品グループ本社は、10年以上にわたる研究から誕生した「スマイルボール」を引き続き訴求する。生のまま食べても辛くない、辛みのない世界初のタマネギだ。まだまだ生産量も限られるが、その魅力を知ったユーザーからは驚きの評価を得ている。従来のタマネギはコモディティな作物、料理としては名脇役的存在で、加熱調理が中心。甘みや香味を味わう野菜で、生食の場合はスライスして水にさらすのが一般的だった。

しかし「スマイルボール」の食べ方は、スライスに限定されない。ジュースの商品化も実現。グループとしても青果業界や種苗業界といった、関係性の薄い業界との接点も作れた。新規事業開発部の朝倉健吾次長は「このタマネギを通じて外食業界の人々や、新たな食シーン・食文化を創造していくキッカケにしたい」と期待を寄せた。

ハウスウェルネスフーズは、アスリート食を提案。「強化米」を通じてアスリートに必要なビタミンB群や鉄分をサポート。すでにプロのサッカーチームやラグビーチーム、大学の陸上競技チームに採用実績がある。そこに乳酸菌L―137や、睡眠の質を改善する「ネルノダ」を交え、アスリートのコンディショニング管理。そして、近年注目を高める企業の健康経営にも貢献できると考えている。さらに、そのアスリート食をレストランや各業態を通じて一般の人にも提案し、幅広いシーンでパフォーマンスの向上に貢献していく。

マロニーは、北海道産馬鈴薯でん粉を使って国内製造するヘルシーな自然食材「マロニー」の魅力を再訴求する。鍋物だけでなく、その独自の食感を活かしグルテンフリーの麺として訴求。料理のボリュームアップができる食材として、フライパンメニューを提案。さらに素揚げすればトッピングとしても活用が可能だ。

また「プチプチ海藻麺」は、サラダで食感アレンジに好適。ボリュームもアップできて、水洗いも不要なことからオペレーション削減にもつながる。

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