市内約600店、地域で構成に差 ―大阪独自調査―

粉モンの街・大阪を象徴する食べ物といえば、やはり「たこ焼き」だろう。大阪市内には観光客でにぎわう有名店から、住宅街の片隅で長年営業を続ける小さな店まで、数多くのたこ焼き店が点在している。今回、本紙では大阪市内のたこ焼き店を対象にWEB調査や現地確認を行い、店舗数や経営形態などを独自に調査した。
2026年3月に実施した当社の調査で、大阪市内でたこ焼きを販売する店舗は約560~600店程度存在することが分かった。そのうちチェーン店は約250店とみられ、全体の4割以上を占める。一方で、個人が経営する店舗も過半数を占めており、地域に根差した小規模店が依然として大阪のたこ焼き文化を支えている構図が浮かび上がる。
エリア別で見ると、西淀川・淀川・東淀川区エリアや、此花・福島・北区エリアでは多店舗展開店が5割を超える一方、東住吉・平野・生野区エリアや、都島・旭・鶴見区エリアでは個人店が6割を超えるなど、地域によって店舗構成に違いもみられる。

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ただ、個人店を経営する現場からは厳しい声も聞こえてくる。市内の個人店の店主は「数年前までは周りに5~6軒たこ焼き屋があったが、今はうちともう一軒だけ」と話す。原材料費や光熱費の上昇が続くなか、経営環境は年々厳しさを増しているという。
インバウンド需要の高まりもあり、なんばや梅田などの繁華街ではたこ焼き店に長い行列ができる光景も珍しくない。しかし、その一方で、古くから地域に根差してきた個人店は減少傾向にある。物価上昇の影響を受けながらも「たこ焼きは庶民の食べ物」という価格の壁があり、値上げに踏み切れない店も少なくない。
大阪の街角に溶け込むたこ焼き店。その姿は、観光都市としてにぎわいを増す大阪と、地域密着の食文化を守る街の現状を映し出している。
2026年3月16日付