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青の洞窟全面刷新で成長戦略鮮明/日清製粉ウェルナ

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冷凍パスタ市場は再構築

パスタの楽しみ方をさらに広げていく「青の洞窟」

岩橋社長

伊藤常務

日清製粉ウェルナは2月3日、都内で春の新製品発表会を開催した。発売30周年を迎えた「青の洞窟」のリブランディングを柱に、パスタ市場を取り巻く環境認識、国内外の事業戦略、2026年春の重点商品について説明した。発表会には岩橋恭彦社長、伊藤俊二常務、東雅文取締役商品開発本部長らが登壇した。

日本のパスタ消費は、1980~90年代のイタリアンブームを契機に大きく伸長し、近年も生活者のライフスタイル変化や外部環境の影響を受けて増加傾向にある。温度帯別に見ても、常温パスタ、冷凍パスタともに市場規模は年々拡大しており、パスタは家庭内食の中で存在感を高めている。

背景には、単身世帯が約4割を占める一方で、夫婦と子供世帯が減少し、共働き世帯が増加していることがある。児童のいる世帯の約8割が有職者となるなど、家族の形は大きく変化している。また、日常の食事では節約意識が高い一方、ハレの日の食事にはお金をかける傾向が強まり、メリハリ消費の二極化が進行している点も指摘された。
コロナ禍以降、パスタの喫食頻度は継続的に増加している。食料関連価格が高騰する中でも、パスタなどの麺類は比較的安価で、コストパフォーマンスに優れていることも魅力の一つ。時短・簡便性、おいしさ、コスパ、備蓄性といった多様な価値を備えるパスタは、生活者ニーズの変化に適合し、需要拡大が続いている。

同社は主力の2ブランドについて、「マ・マー」を家族の定番ブランド、「青の洞窟」をプレミアムイタリアンブランドとして明確化。「マ・マー」は2025年春、70周年を機にリブランディングを実施し、定番製品の刷新と大谷翔平選手を起用した広告展開を行った。さらに同年秋には生パスタ市場の創造にも着手し、外部環境の変化を受けながらもブランド全体は好調に推移している。
大谷選手との広告契約後、社名認知率は2024年を100とした場合、2025年に119、好感度は136まで伸長。テレビCM放映を背景に、「マ・マー」ブランドは市場全体を上回る伸びを示し、9月以降は継続して市場成長をけん引している。特に2025年秋発売の生パスタは好調で、常温生パスタ市場では前年比最大約360%の伸長を記録し、新市場創造戦略が着実に進展している。
サステナブルな付加価値化についても重要テーマとして掲げた。人口減少とコスト上昇が続く中、コストダウンや価格改定に加え、持続可能な付加価値の創出が不可欠とし、その具体例として「早ゆで」シリーズと「青の洞窟」を挙げた。独自技術でおいしさと早さを両立した「早ゆで」シリーズは、2023年以降、日本で最も売れているパスタとなり、2024年は2019年比で180%に拡大。スパゲティ製品に占める構成比も49.9%まで高まった。

一方、「青の洞窟」はレトルト1人前市場全体と比べて高価格帯でありながら順調に伸長し、平均売価と推計販売規模は2019年比で148%に拡大。パスタソースにおける構成比も30.9%に達している。

付加価値化の重要性
生パスタ市場創造へ順調

2026年春のパスタ・パスタソース・冷凍パスタ事業戦略では①「青の洞窟」のリブランディング②生パスタ市場創造戦略の継続③高付加価値製品による冷凍パスタ市場の再構築を掲げた。「青の洞窟」は2010年以来16年ぶりに全面刷新し、新ステートメント「イタリアンを、もっと奔放に。」のもと、最重要施策として推進する。冷凍パスタでは、ソテー製法や生パスタ製造技術、ブランド力を掛け合わせ、市場のさらなる拡大を目指す。

海外事業では「HAYAYUDE」世界戦略を展開。欧州ではデンマーク、ポーランドを皮切りに限定パッケージ品を輸出し、8か国で展開している。ベトナムでは2024年から家庭用製品の現地販売を開始し、パスタソースや炊き込みご飯の素など11品が順調に出荷を伸ばしている。2025年秋には4主要カテゴリーで新製品22品を投入し、同年11月には現地でプレス向けイベントを開催し、認知拡大を図ってきた。
環境面では、食品ロス削減と資源循環を目的とした「パスタデミライ」アップサイクルプロジェクトを推進。食品ロスパスタを原料にしたプラスチック素材「パスタデプラ」や「パスタデビール」の開発などが評価され、「令和7年度気候変動アクション環境大臣表彰」を受賞している。

炒め感を強化した冷凍「マ・マー ソテースパゲティ」など、高付加価値なラインアップ

2026年春の新製品は60品(常温41品、冷凍19品)、業務用4品(常温1品、冷凍3品)を投入し、売上目標は100億円(内業務用5億円)を計画する。
常温では「青の洞窟」パスタソースを電子レンジ対応で刷新し、ブランド誕生時の味を再現した「青の洞窟 CLASSIC ボロネーゼ ’95」を投入するほか、「青の洞窟 生パスタ」3種を発売。「マ・マー レンジで2分 もちもち生パスタ」は品質を向上すると共にリングイネを加え市場拡大を図る。冷凍では「青の洞窟 Piccolino」をエントリーラインとして展開し、「マ・マー ソテースパゲティ」は炒め感を強化。このほか、約6割と圧倒的なシェアを持つから揚げ粉では、主力商品「日清 から揚げ粉」に、水溶きタイプを発売する。業務用では人手不足対応として天ぷら粉やかき揚げ類を強化し、時短・簡便ニーズに応える。なお発売日は、常温商品が2月20日、冷凍商品は3月2日(一部4月1日)。業務用は4月1日。商品の詳細は順次掲載予定。

日清製粉ウェルナはブランド力と技術力を軸に、国内外でパスタ市場のサステナブルな成長を目指す姿勢を鮮明にした。

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