湯入れタイプに変更から10年、アパホテル55周年への起爆剤に

左からアパホテル元谷拓専務、芙美子社長、
日清食品中村圭佑ブランドマネージャー、日清食品ホールディングス野村悠登氏
発売から14年で累計1300万食を売り上げた人気レトルト「アパ社長カレー」が、日清食品の「カレーメシ」シリーズとして新登場する。「アパ社長カレーメシ 本格派ビーフカレー風」は12月15日に発売予定。9日に都内で開かれた試食会には、“アパ社長”ことアパホテルの元谷芙美子社長も出席し、「次は1500万食を目指します!」と笑顔で語った。
■ 「アパ専務カレー!?」 実は“開発者”は専務だった。
アパ社長カレーの生みの親は、元谷拓専務。2011年の発売時、当初の名称は「アパホテルのカレー」だったが、芙美子社長から「もっとエッジを」とダメ出しを受け、現行のネーミングになったという。
発売準備中に東日本大震災が発生し、用意していた3000食を宮城県の消防隊へ届けたエピソードは今も語り継がれる。その後、郵便局販売など独自の販路がヒットをけん引し、累計販売は1300万食を突破した。

■ 日清食品が“逆提案”でコラボ始動
今回の商品化は、日清食品がアパホテルの宿泊客向けにサンプリングを提案したことがきっかけ。同社マーケティング部の中村圭佑ブランドマネージャーは、
「カップライスはまだ“未体験層”が多く、伸びしろのある市場」
と語る。
即席カップライス市場は157億円と小さめだが、購入経験率は13.2%と低く、潜在需要が大きい。2025年度は200億円規模へ成長が見込まれている。また、即席カップライスの販売が好調な理由の一つに“湯入れ簡単調理”がある。「日清カレーメシ」は来年で湯入れタイプに進化してから10年目を迎える。
■ キャベツのシャキ感が新しい。“再現 beyond 再現”の味
味の再現を担当した日清食品ホールディングスの野村悠登氏は、
* ルウのスパイス感
* ビーフの風味
* ソースの奥行き
の3点にこだわったと説明。さらに具材にキャベツやタマネギを加えたことで、カレーメシならではの食感を実現したという。
「新しい気づきでした。今後の開発にも生かせる」と手応えを語った。
■ “アパ社長カレーメシ”は12月15日発売
「アパ社長カレーメシ 本格派ビーフカレー風」
(内容量107g/希望小売価格348円)は12月15日発売。日清食品はSNSを中心に情報発信を強化する。
元谷拓専務は「来年はワールドカップもある。日本代表にも食べてほしい。アパホテル55周年のロケットスタートにしたい」と期待を込めた。
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