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手延素麺の情報発信へ新本社屋がオープン/マル勝髙田商店

投稿日:2020年2月25日

食事と物販を通じて〝コト〟創造

髙田社長と物販のスペース

マル勝髙田商店(奈良県桜井市/髙田勝一社長)は3月1日、新本社屋(事務所・店舗)を旧本社跡にオープンする。「伝統を革新していく」との想いから、新本社屋では職場環境の改革、手延素麺の新たな価値提案に挑戦。2月20日にマスコミに公開した。

同社は変化する時代や消費環境に対応すべく、さまざまな環境改革に臨んでいる。一昨年は新保管倉庫を建設し物流課題に対応。今年は地上2階建の新本社屋店舗で商品の新価値を提案するほか、主力商品「三輪の神糸」はリブランディングで価値向上を目指す。

新本社屋

木材をふんだんに使用した

髙田社長は「伝統を大切にしつつも、時代変化に合った手延素麺の新たな価値創出が求められている。新本社屋を情報発信拠点にする」と意気込む。食べ方も冷やしだけでなくホットメニューなど多くの可能性があると紹介。手延素麺は茹で時間が短く、長期常温保存できることから備蓄食としての可能性も大きいと期待を寄せた。

新本社屋は住友林業が設計施工を行い、木造構造が最大の特徴。本社屋は三輪素麺発祥の地にあり、三輪山を正面に仰ぐことから「森をつくる」イメージで設計。シンプルな木組み、石や土壁の構造で、圧倒的な開放感で森にいるような居心地のいい空間を演出。2階の事務所はフリーアドレスを採用することで、部門の枠を超えた連携を図り柔軟な発想を培う。テストキッチンも併設。

1階の新店舗「てのべ たかだや」には物販スペースとイートイン26席を設置し、〝コト〟創造につながる提案を行う。飲食のメインメニューは「s ū men」(スーメン)。味が淡泊で、つゆの絡みも良い手延素麺ならではの食べ方として、つゆが主体のスープと合わせて、だしがしっかりと味わえるよう配慮した。つゆは天然原料を使用し、化学調味料・保存料無添加の2種類を用意。黒つゆは干し椎茸とかつおのだしが効いたしょうゆ味。金つゆはいりこと干しえびのだしを利かせた塩味。

メニューは料理研究家の奥地晋也氏らが開発に携わり、温冷合わせて8種を用意。だし本来の味を楽しんでもらうため薄味に仕上げた。金つゆを国産鶏100%の鶏ガラスープで割った「海老塩金つゆ鶏にゅうめん」(700円)などを提供。今後はエスニックなど世界の味を取り入れていく予定。この他、大和ほうじ茶で炊いた酢飯に奈良漬などを入れた「奈良の茶飯いなり」(2個300円)や、Unir京都コーヒー(450円)など、こだわりメニューも用意した。

物販ではユニークな商品名が目を引く。麺の太さや食感の違いを分かりやすくするため、「つるり」「もっちり」「しっかり」といった名前の手延素麺など手延麺13種を展開。容量は1袋2束入120g~160g、価格は250円~450円。ギフト用の詰め合わせにも対応する。

【新本社屋概要】住所/奈良県桜井市大字芝374番地の1▽敷地面積/約1264㎡▽延床面積/約683㎡▽店舗営業時間/物販9―17時、飲み物・甘味10―16時半(LO)、食事11―16時(LO)。水曜・年末年始休み。下に続く…。

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「三輪の神糸」をリブランディング

また同社は3月2日から主力の手延素麺「三輪の神糸」をリブランディング。パッケージ、容量を見直し3商品を発売。

パッケージは三輪素麺の伝統や文化、同社のこだわりや安心感などをイメージし、3つの輪が連なるデザインで表現。さらにコシの強さという最大の特徴を明確に訴求するため、同社こだわりの「本ごし熟成製法」をマーク化して配した。内容量は200g346円、400g667円、800g1249円。

新しくなった三輪の神糸200g

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