20~30代女性がターゲット
【お好みーる】

セールスプランニング部マーケティンググループの井村まみさん㊨と、開発センター家庭用グループの大塚春奈さん
昭和産業が3月1日に発売した家庭用プレミックス「お好みーる」は、若手社員の実体験から生まれた新感覚の〝粉もん料理用ミックス〟だ。人口減少や世帯人数の縮小が進むなか、プレミックス市場が抱える長期的課題に向き合い、若年単身者、とりわけ20~30代女性を主なターゲットに据えたユニークな商品として注目されている。
●Z世代の生活実感から誕生
企画を担当したのは、セールスプランニング部マーケティンググループの井村まみさん(4月から入社5年目)。開発を担ったのは開発センター家庭用グループの大塚春奈さん(同4年目)だ。いずれもZ世代の若手社員で、商品は彼女たち自身の生活実感を出発点に生まれた。
井村さんは「仕事で帰宅が遅くなると自炊する元気や時間がなく、惣菜や外食が続くことも多い。野菜が足りていないのではないかという〝罪悪感〟を感じたことがきっかけ」と振り返る。忙しい日常のなかでも手軽に自炊し、野菜をおいしく食べたい――。そうした思いを形にしたのが「お好みーる」だ。
●袋で混ぜてレンジへ、包丁いらず
調理方法はシンプル。カット野菜と水、ミックス粉を袋の中で混ぜ、耐熱皿に広げて電子レンジで加熱するだけ。包丁やまな板は不要で、洗い物も皿1枚で済む。単身者の狭いキッチン事情や、レンジ調理に慣れた若年層のライフスタイルを前提に設計された。
●試作100回、レンジならではのおいしさ
開発では苦労も多かった。レンジ調理では水分が多くなり、焼き目もつかない。試作は100回以上に及んだという。最終的には「焼き目に近づける」のではなく、「レンジならではのおいしさ」を追求するという逆転の発想にたどり着いた。ふわとろ食感と、ソースなしでも食べられる味付けが特徴だ。
●11品アレンジで広がる粉もん
もう一つの大きな特徴はアレンジの幅広さ。新商品の場合、同社が提案するレシピは3~4品程度が一般的だが、「お好みーる」は11品を用意。キャベツやトマト、冷凍ほうれん草など身近な食材を使い、肉や魚介を加えることで満足感のある一皿にもなる。アレンジ提案を前提とした商品設計は、プレミックスでは珍しい。井村さんは「単なるお好み焼きではなく、〝粉もん料理の新しいカタチ〟として楽しんでほしい」と話す。
●売り場提案でも手応え
発売に至るまで社内では意見が分かれたというが、卸店の展示会で好評を得たほか、一部コンビニでの採用も決まるなど手応えは着実に広がっている。売り場づくりでも、カットキャベツ売り場やレンジ調理品の近くでの展開など、バイヤーと一緒に新しい売り方を模索している。
プロモーションでは、Z世代など若年層に向けたSNS施策やリアルイベントを予定。第1弾として、パッケージに描かれたキャラクターの名前を募集するキャンペーンも開始した。
●若手発のプレミックスが存在感
近年、同社の家庭用プレミックスは個性的な商品が相次いでいる。20代女性の開発担当者が手掛けた「もう揚げない!!焼き天ぷらの素」はヒット商品となり、業界内でも話題となった。この春は卵・乳アレルギーに配慮した「水だけでやわもちホットケーキの素」や、同社90周年記念商品「俺が好きなうすーくてちーちゃいやつ。ホットケーキミックス」も注目を集める。
若手社員の感性を生かした商品開発は、プレミックス業界でも際立つ存在になりつつある。井村さんは「これからも若い世代の声をもっと聞きながら、新しい食べ方や楽しみ方を提案していきたい」と意欲を語った。
お好みーる特設サイト:
https://www.showa-sangyo.co.jp/special/okonomeal/
「『お好みーる』のキャラクターネーミング大募集!」サイト:
https://okonomeal-naming.go-event.com/
2026年3月16日付