スープレシピコンテスト「スマイル“フード”プロジェクトin東北」決勝大会を開催

青森県代表・青森県立柏木農業高校が2度目の優勝
東洋水産が東北地区の高校生を対象に実施するスープレシピコンテスト「スマイル〝フード〟プロジェクト in 東北2025」の決勝大会が11月29日、仙台市の宮城調理製菓専門学校で開かれ、青森県立柏木農業高校「柏農食物班」が最優秀賞を受賞した。作品は「体が求める栗こ南瓜スープ」。同校の優勝は第1回以来2回目で、青森県代表としては通算4回目。準優勝は宮城県代表・常盤木学園高校自然科学部の「ずんだクリームスープ」だった。
最優秀作品は、青森県産「嶽きみ」(弘前市の岩木山麓・嶽地区で栽培されるブランドとうもろこし)と、同校が弘前中央青果と連携して栽培した「栗こ南瓜」を使用。さらに同校で作ったりんごドライフルーツや、ベーコン、かぼちゃの皮も活用し、彩りと食感を高めた点が評価された。
大会には46校189チームが参加し、書類審査を通過した6チームが決勝へ。各チームが地域性や開発意図を発表し、当日調理品とフリーズドライ加工品の試食審査も行われた。途中には、グループ会社・八戸東洋の向井秀洋研究開発課長によるフリーズドライ講座も実施された。

審査委員長を務める
真喜屋常務が開会宣言

レシピをもとに再現されたスープ
審査は真喜屋理恵子・常務取締役が委員長を務め、東洋水産関係者5人、専門紙記者8人の計14人で担当。「おいしさ」「地域性」「独創性」「実現性」を基準に総合的に評価した。
参加した6チームには副賞として、優勝・準優勝チームにAmazonギフト券1万円分×3枚、その他4チームには同5千円分×3枚が贈られた。最優秀作品は2026年秋に「マルちゃん」ブランドのフリーズドライスープとして商品化される。
柏木農業高校の3人(館田椋さん・成田妃麗さん・白戸心彩さん)は、生活科学科の課題研究班・食物班で活動する3年生。「地域への恩返しの思いで作ったスープ。生活科学科が今年で最後の年に優勝できてよかった」と振り返った。青森県代表が優勝4回目となったことには「地産地消の取り組みが強い地域だからこそ」と語った。3人は来春、医療系や美容系などそれぞれ進学が決定しており、「青森はホタテも有名。後輩にはぜひ使ってチャレンジしてほしい」とエールも忘れなかった。

左から白戸心彩さん・館田椋さん・成田妃麗さん
講評では、東洋水産加工食品部長の的場勉氏が「本当に素晴らしい会だった。正直、優勝と準優勝を決めなくてもいいのではと思うほど難しく、切ない気持ちだった」と語った。優勝チームについては「地域への恩返しの姿勢や、地元企業と一緒に取り組んだ点が素晴らしい。使った食材の栄養価まで丁寧にアピールし、もちろん味もよかった」と評価。準優勝チームについても「彩りを含めずんだとの相性が非常に良かった」と称賛した。さらに「他の4チームとの差は本当にわずか。どのチームも素材の良さを生かした工夫が光った」と述べ、参加した高校生の取り組みを高く評価した。大会は、地域食材の魅力と高校生たちの創意工夫が詰まった内容となった。



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