低温では潜む〝求〟提起

秋冬メニューに新たな好機
国分グループの首都圏・関信越エリア展示会、ならびに低温フレッシュデリカ事業展示会が6月17・18日に、東京・池袋のサンシャインシティ文化会館で開催された。
開催初日に行われた会見には国分首都圏南博貴社長、国分関信越前原康宏社長、国分フレッシュ・フードトランス山崎佳介社長が出席。今回の展示会の概要と見どころを説明した。展示会テーマは「新たな価値創造を国分と~期待を超える卸へ~」。出展者と来場者が「よかった」と言える価値創造展示会を目指した。出展社数は首都圏・関信越エリアで244社、低温フレッシュデリカ事業で109社の合計353社。来場者数は約2500人を予定した。
2階フロアの首都圏・関信越エリア展示会では、6つの活動領域で進める地域共創ビジネス、企画提案では新たな潮流を捉える5つのテーマで商品を交えながら紹介した。さらに国分首都圏の開発商品、国分関信越・新潟酒販の開発商品、協業するヨシムラ・フード・ホールディングスの商品まで幅広く展開した。
企画提案コーナーでは短期的・中長期的視点に立って、価値観・意識の変化やライフスタイルと消費者ニーズを捉えた5つの提案を行った。エネルギーとしての炭水化物とタンパク質。気候変動や野菜・米等の原料高騰・供給不足から変化する秋冬のホットメニュ―。お酒をあまり飲まない人や飲む量が減った人を取り込む売り場づくり。過去のトレンドを振り返り、秋冬以降の流行と再ブームを予測。ハンドドリップで手軽に楽しめるコーヒーの新たな価値観の創出を提案した。

配膳ロボットがPR活動
3階で行われた低温フレッシュデリカ事業展示会では、5月1日発足の新会社「国分フレッシュ・フードトランス」を中心に、「低温マスタープラン2030」策定に至った経緯と全体像を改めて紹介。生産から生活者までの各サプライチェーンに潜む具体的な「求」を掲示し、問題提起。今後の経営戦略の骨格をなす取り組みとなった。
また、会場には3台のロボット(ソフトバンク)が登場し、新たなコト売り提案モデルとしてPR。ディスプレイ付きロボットによる商品情報やキャンペーンの告知により、新たな買い物体験を創出するもので、新たなリテールメディアとして期待がかかる。
2025年6月30日付