国内最大級食の展示会
一般社団法人全国スーパーマーケット協会が主催する「第58回スーパーマーケット・トレードショー2024(略称SMTS)」「デリカテッセン・トレードショ―2024(略称DTS)」、ならびに一般財団法人食品産業センター主催「第19回こだわり食品フェア2024」が、2月14日から3日間にわたって千葉県の幕張メッセ全館で開催され、コロナ以降最大の来場者数となる合計7万5858人(前年比121.3%)で賑わいをみせた。
食品流通業界の最新情報を発信する国内最大級の商談展示会が盛況裡に幕を閉じた。7.5万人超の来場者数は前年の6万2525を上回りコロナ以降最大となったものの、コロナ禍直前のギリギリでの開催となった2020年の8万人超よりは下回った。
とはいえ4年ぶりに会場内で「SMTS・DTSセミナーステージ」も復活。SMTSの主催者企画「食のトレンドゾーン」では、注目が集まるインバウンドに着目した企画を展開するなど、出展社数2190社・団体、3521小間が出展。さらに1780社以上の地域産品メーカーもズラリ。海外からも13カ国、93社・団体、126小間が出展し、会場内での人の往来は完全にコロナ前を取り戻した印象だった。開催初日にはオープニングセレモニーが開催され、横山清実行委員長(アークス社長)が元気一杯の姿を見せてくれた。
会場内では恒例となった卸売業の展示ブースが最大規模で展開され、中でも最も大きなブースを展開したのが国分グループ。SMTSとDTSの両会場に出展し、SMTSでは昨年からの継続テーマである「新たな価値創造を国分と」を掲げ、5つのゾーン(地域共創ビジネス・機能提案・食品提案・酒類提案・国分ブランド商品)で全国の取引先やパートナー企業との連携を、より進化した取り組み事例とともに紹介した。
またDTSでは「サステナブルデリカの新たな価値創造を国分と~ときめき・つながる・もったいない~」をテーマに、サステナブルデリカをさらに進化。大人も子どもも楽しめる「ときめきデリカ」、国産原料と国内加工にこだわる「つながるデリカ」、規格外や低利用原料を使った「もったいないデリカ」の3つの新たな価値と創造を切り口に提案を行った。
他にも三菱食品、日本アクセス、伊藤忠食品、三井食品、トモシアホールディングスら総合食品系卸に加え、酒類、菓子系卸がオリジナル商品の魅力をアピール。中でもデジタルサイネージを活用したリテールメディア戦略を強力に推進する伊藤忠食品では、蔵元のしぼりたて生酒を凍結した凍結酒や冷凍フルーツ、さらになだ万、紅虎餃子房などの名店の味を冷凍食品といったポイントを絞った提案が目を引いた。
食品系メーカーでは、ニップン、UCC上島珈琲、イートアンドフーズの3社が来場者を迎えるレストランやラウンジ、食堂を併設する形で大規模出展。「オーマイプレミアム」ブランドを前面に押し出したニップンでは、銀座「ラ・ベットラ」の落合務シェフによるクッキングショーが3日間(1日2回)にわたって行われ、落合氏が来場者からのサインや記念撮影に応じる場面も見受けられた。
なお、次回開催は2025年2月12~14日、同じ幕張メッセ全館での開催が予定される。
2024年2月26日付