リアルタイム振り込みサービスを開始
昨年8月からワークシェアサービス(アプリ)を提供するタイミー(東京都渋谷区、代表取締役:小川嶺)は6月11日、セブン銀行との業務提携を発表した。同行口座とAPI(アプリケーション プログラミング インターフェース)でつなぐことで、24時間/365日いつでも給与の即支払いが可能なリアルタイム振り込みサービスを開始する。
タイミーは、立教大学経営学部4年在学中の小川嶺氏が立ち上げたベンキャー企業。働き方改革による多様な働き方が求められる中、応募・面接が一切なしで働きたい時間(最短1時間)に好きなだけ働ける、いわゆる単発バイトの仕組みを構築。パターンがすでに決まっているオーダーや配膳、洗い場などが主な業務となる。
同社では〝時間〟と〝テクノロジー〟を駆使して働き方の多様性の促進と人手不足の解消を目指す。今回の導入企業は大戸屋や焼肉ライク、PRONTO、串カツ田中など14社に上る。
今後は全国チェーンの導入を足掛かりに大阪や福岡での本格展開を進める考え。また勤務態度など第三者の評価による信用スコアを活用し、マッチングした段階で報酬がもらえる仕組み(ビジネスモデル特許取得済み)も実装予定。業種範囲も物流(倉庫、仕分け、引っ越し)、モニター(飲食覆面調査など)、コンビニ、イベント(スタッフ)、旅館/ホテルなどへの広がりも見込む。
同日会見した小川社長=写真中央右側=は、今後のマーケットは「3~4店舗のお気に入りの仕事場を掛け持ちで働く時代」になるとし、「欲しいタイミングで欲しい金額が受け取れる給与の自由化も進む」と展望。
セブン銀行セブン・ラボリーダーの西井健二朗氏は本提携について、タイミーと考えが一致したと説明。またセブン─イレブンへのサービス導入については、「大きなインパクトはあるが、具体的な話はしていない」と語り、現時点では進展がないようだ。
一方、同席した焼肉ライクの有村壮央代表取締役は突発的なアルバイト欠員とその穴埋め、労働環境の悪化などの問題を抱えており、それらの解消を目的にサービスを導入したと説明。またイー・ロジットの角井亮一社長は、全産業の中で物流業界の人手不足は突出していると指摘し、タイミーへの強い期待感を示した。
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