6月環境月間に合わせ、トップバリュの配慮商品を拡充
イオンは6月10日にイオンモール幕張新都心のイオンホールで発表会を開き、トップバリュの土谷美津子社長、髙橋幹夫取締役商品開発本部長らが環境配慮視点での商品開発とサステナブル戦略の進捗を説明した。土谷社長は、消費者が環境に配慮された商品を選ぶ意識がここ数子で半数以上まで高まっていると指摘。当然、価格を重視する意識も高いながら、環境と価格を同程度重視する消費者が増えているとう。昨年を振り返っても、「ベストプライス」のリサイクルトイレットペーパー2倍巻や、外箱を省いたティシューペーパーは各カテゴリーで売り上げナンバーワン。「オーガニック成分無調整豆乳1000ml」(税込224円)も植物性ミルクカテゴリーで、「ラベルレス天然水(2000ml×6本)」(税込448円)もミネラルウォーターカテゴリーで、それぞれ1位となっている。
こうしたサステナブル領域での商品開発において、この春も多数の商品を発売しているが、中でも注力するのが、国内PB初の国際フェアトレード認証を取得したケニア産ローズと、ひまわりの種から誕生したチョコレート代替品「チョコか?WITH BISCUT」。
近年、気候変動や森林伐採、政情不安、児童労働・搾取等を背景にカカオ価格の記録的な高騰が続いている。同社では代替チョコの原料および製造委託先を世界中で探し、ヒマワリの種をベースにした原料、ドイツのPLANET A FOODS社が開発した「CHOViVA」に辿り着いた。ヒマワリの種はカカオ栽培と比較して、CO2排出量を90%低減、水使用量を最大94%低減、栽培面積を最大95%低減する環境負荷の低い原料。この「CHOViVA」を使ったチョコレート風クリームを使用し、ビスケット状に仕上げた「チョコか?WITH BISCUT」(143g/12枚入り、398円)を6月10日から数量限定で輸入発売する。筆者も数枚実食したが、「驚くほどにチョコレート」だった。下期には全国展開を予定し、シリーズの拡充を図る。
また、2025年度までにトップバリュ商品すべてを「環境配慮商品に切り替える」サステナブル戦略は、4月末時点で6,027アイテム、計画の半数以上に達している。土谷社長は、順調さをアピールし、今年度中の達成が見込まれる。
この他にも、「グリーンアイオーガニック」から国産有機レモングラス(五島列島産)を原料としたペットボトル入りハーブティーを国内で初めて商品化。干し芋製造時の未利用部分をアップサイクルした「さつまいもクッキー」、廃棄予定の工業用アルミケーブルを活用したリサイクル活用した「アルミホイル」、発売10年目を迎えた特定原材料7品目不使用の「やさしごはん」には、初めてのスウィーツ、ベビーフード「fun fun smile」など、多種多様な商品開発が進んでいる。
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