8割以上の人が実感?

栄養士・料理研究家の藤原氏
お茶漬けの朝食提案に注力している永谷園は、新生活が始まった働く男女564人を対象に「朝の過ごし方」調査を実施した。そこから見えてきたのは、朝のお茶漬けがぴったりな声ばかり。栄養士・料理研究家の藤原奈津子氏も「主食と温かい飲料が合体した料理。健康栄養面で温活と腸活のハイブリットメニューとして注目です」と推奨している。
永谷園は新生活が始まった4月中頃、働く男女564人に「朝食習慣」について聞くと、83.2%の人が朝食を摂る習慣があると回答した。朝食メニューを選ぶ基準で最も高いものは、やはり「時短」(46.9%)にまつわる回答が多く、他にも「健康」や「美味しさ」「美容」といったワードが見られた。
一方、朝食を摂らなかった場合には70.1%の人が不調を感じ、「気分が落ち込む」や「やる気が出ない」といった、マイナスな影響の声が多く見られた。となれば朝食を摂る人からはポジティブな実感が多いはず。82.1%の人が朝食を食べた日はポジティブに動けており、しかもその中身を探ると84.2%の人が「あたたかいもの」を摂っていた。
これは「お茶漬け」がぴったりということか―。栄養士で料理研究家の藤原奈津子氏によると、日本の食文化では朝に温かい日本茶を飲む「朝茶」が親しまれ、「朝茶は福が増す」とか。一杯のお茶をゆっくりと味わうことで心と体を整えてくれる。最近では「白湯」が話題を呼び、健康習慣として定着しつつある(筆者も実践中)。藤原氏は、朝に温かい飲料をゆっくりと飲むことで、胃や腸が温められ、消化力がアップし、腸内環境の改善が期待できるという。
そう。朝茶漬けは主食と温かい飲料が一緒になった料理で、健康栄養面で温活と腸活の両面でぴったり。しかも忙しい朝において、ワンボウルで食べられ、洗い物も少なく、はやりのタイパ料理でもある。最近は新しいものに目が行きがちだが、こうした伝統食にも消費者ニーズを満たしてくれるメニューが、まだまだたくさん残されている。
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