AI活用しスマホ決済も
今年2月、「リアル×デジタル×グリーン」を融合させた新たな生活者価値創出に向け資本業務提携した、三菱商事、KDDI、ローソンが「未来のコンビニ」への変革に向けた取り組みを開始する。9月18日に都内で3社の社長が会見し、詳細な内容を語った。
9月から、長年筆頭株主だった三菱商事と、新たにデジタルを強みに様々なサービスを有するKDDIが、ローソン株を50%ずつ持ち合う新体制となり、2社が保有する事業基盤やAI・DX技術を活用することで「Real×Tech Convenience」の拡大を推進するとともに、自治体と連携して店舗と地域が抱える社会課題を解決していくコンビニに変革し、「マチのほっとステーション」としての役割を深化させる。
まずは来春、KDDIが本社を移転する「TAKANAWA GATEWAY CITY」(東京都港区)に、実験店舗「Real×Tech LAWSON」1号店をオープンする。人手不足解消に向け、店舗内ではロボットが商品陳列や清掃を行い、レジに並ばず来店者自身のスマホで商品バーコードを読み込み決済できるシステムを導入。さらにAI搭載カメラで来店者の属性を認識し、おすすめ商品をディスプレーで紹介する最新技術「AIサイネージ」も予定する
ローソンの竹増貞信社長は「実験店舗での成果を他店舗でも活かしたい」と構想を明かし、2030年度には現在の店舗オペレーション30%削減を掲げた。
さらにKDDIの髙橋誠社長は、スマホを活用した新たなサービスについて言及。クーポンやコンテンツのセットサービス「auスマートパスプレミアム」を10月2日から「Pontaパス」にリニューアルし、クーポンの充実などを図ることでPonta経済圏の活性化を促進。KDDIのオンライン専用ブランド「povo」と連携し、ローソン来店時に月最大1GBのデータ容量をチャージできる「povo Data Oasis」を24年度内に開始する予定だ。
2024年9月30日付