東西で秋季展示会
日本アクセスの「秋季フードコンベンション2023」が西日本会場(インテックス大阪)で7月20~21日に、東日本会場(さいたまスーパーアリーナ)で7月26~27日に開催された。
値上げラッシュの一方で人流が回復、市場は二極化の様相を強めている。同社としても今までと異なるビジネスモデルの確立が急務として、今回の展示会テーマを「変革と挑戦」に定めた。
出展・来場者数は西日本会場が約550社(特別コマ11、ドライ135、菓子43、アイス22、冷食58、和日配79、洋日配63、乳製品15、生鮮デリカ124)、得意先7600人。東日本会場では約500社(クロスカテゴリー32、ドライ163、アイス13、冷食35、和日配117、洋日配42、乳製品17、生鮮デリカ81)、1万2500人。
来場者が最も関心を寄せたのが「トレンド予測」ブース。社会情勢、ライフスタイル、DX、流通トレンドを織り交ぜながら独自分析。今後の消費を左右する「ナレパ」「ディグパ」「ウェルパ」「スペパ」の考え方、お酒を飲む人と飲まない人の思考分析、スーパーで買い物をする人が重要視することなど。消費者が気になるワード50には、食い入るように来場者がチェックを入れていた。
加食では留め型新商品を紹介したほか、コーヒーを特集し産地・品種・原料豆の情報発信や試飲を実施。乾物・乾麺は「レンジで作るおせち」や五島プロジェクトの留め型新商品を訴求。また5月に行った乾麺グランプリ受賞商品を活用した販促企画、3年目を迎えた池森そばの改訂品による売場活性を提案。
菓子は珍味売場の活性策として、既存の「しいたけスナック」(医食同源ドットコム)が好評を得ており、さらなる健康素材菓子として「オクラ&長芋スナック」「パプリカスナック」を新投入。酒類は新商品「桃色にごり酒」などを中心に「チル酒」による新市場の創造と価値を提案。
「アクセスチルドプラットフォーム」では、売れ筋ご当地ラーメンや各地のご飯のお供をおにぎりの具として紹介。また駅弁、プラントベースフードなどで、東西それぞれの企画を実施。
フローズンは「第11回フローズンアワード」を提案し、その売場展開のメリットを提示したほか「チン!するレストラン」の効果・目的・気づきを紹介。アクセスブランドコーナーでは「Delcy冷凍ケーキ」シリーズに、新商品「抹茶オペラ」を加えバラエティ豊富に訴求。
アクセス業務用市場開発研究会の業務用販売は35億円規模と好調で、展示会では加盟企業181社の商品を活用した豊富なメニューを展開。外食は全国を6エリアに分け、ブランド、メニューなどを紹介し地域密着を推進。
情報卸ではリテールメディアプラットフォームとしたアプリ・ポイント販促を紹介。現在、20社以上の得意先が導入している。新商品グランプリはSNSで情報発信を行い、結果は9月4日に記者発表を行う。
西日本会場では近畿イチ押し企画として「菓子マルシェ」に注力。ドライは好調なグミ・飴、日配は近年2桁伸長を続ける葛餅・ういろう・もなか、あんこを使用した商品、米粉パンなどを強化。また「アクセスオリジナル商品大集合」として留め型を一堂に集め開発力をアピール。さらに3回目となる「フローズンマーケット」では、家庭用から業務用、冷凍素材まで千尺以上の規模で展示、NB以外の発掘商品が関心を集めた。
東日本会場では離島プロジェクトの再提案を実施。一般社団法人離島振興地方創生協会の理念に賛同し、長崎県の壱岐・対馬・五島列島からは実際に生産者が出展した。五島手延うどんやあおさなど、離島ならではの特産品が数多く紹介された。
2023年8月7日付