鏡餅は環境配慮進める
越後製菓は8月26日、長岡グランドホテルで新商品発表会を開催。今期売上計画192.5億円(前期比102.6%)の達成に向けて、米菓、包装餅、米飯の各部門で底上げを狙う。
米菓からは、さくっと軽い優しい口解けの「新潟の星」2品(100g/4袋、230円)を11月に発売する。原料米には全農にいがたとの取り組みで新潟米を使用し、かわいい小さな星形に仕上げた。「たまりざらめ」は、たまりしょうゆ味とざらめしょうゆ味の2種類をミックスしたしょうゆ味。「えびのりサラダ」は、えび味と青のり味、サラダ味の3種類を組み合わせたしお味。来春3月には「6種ミックス」の発売も予定。
トップシェアの鏡餅では、〝ねんドル(ねんど職人+アイドル)〟として20周年を迎えた岡田ひとみ氏が監修するフィギュア付き小型サイズの「かわいいお鏡餅」が7年目。今年は来年の干支・兎2種類と招き猫の3品(各66g、420円)を発売する。
また昨年業界初のエコマーク取得に続き、環境配慮を加速。従来、絵馬飾りを封入してきた同社だったが、5号~20号サイズの箱入り製品の化粧箱に絵馬飾りをデザインした。容易に切り取れる工夫が施されており、パッケージの有効活用と絵馬飾り封入を省くことで年間24tの紙資源削減につなげる。廃棄する化粧箱は解体が便利になる新設計〝ペリペリオープン〟を採用。窓部分の透明フィルムもはがしやすく、ごみ分別に配慮した。
さらにコンパクト設計ながら本格的な「越後の鏡餅 切餅個包装入 3号 66g」(660円)も新発売。フルセットの飾り付きで化粧箱入り。切り餅は通常の半分サイズを3個入れた。
また鏡餅では昨年に続き消費者キャンペーンも行う。対象商品は個包装鏡餅入り5号~30号。旅行券やデジタルカタログギフト、QUOカードが総額250万円分、総計1160人に当たる。
包装餅では、米菓の人気商品「ふんわり名人きなこ餅」で使用している〝きなこ〟を全面に押し出した「生一番きなこ入り切り餅210g」(切り餅4個+きなこ4袋/340円)を11月に発売。さらに来年1月には、黒豆をこれまでにないボリュームで詰め込んだ「贅沢豆もち」(230g/8切れ、470円)の発売を予定する。黒豆の量が切り餅を上回る設計で、タンパク質と食物繊維がたっぷり。通常の切り餅よりも約半分の厚みで食べやすくした。一般市場にはない、新食感の豆もちに仕上げた。
米飯では、赤大豆、小豆、白いんげん豆など国産豆を7種類使ったトレー入り玄米ごはん「ほくほく豆の玄米ごはん3個パック」(150g×3、660円)を9月20日から発売。新潟県産コシヒカリ玄米を使用し、独自の高圧製法でふっくらと仕上げた。
2022年3月期業績が発表され、売上高は米菓、無菌米飯が大きく伸長して前期比100.2%の187億7000万円。内訳は米菓66億2000万円(前期比105.2%)、包装餅93億円(94.9%)、米・米飯21億1000万円(111.6%)、麺・総菜などその他7億4000万円(98.7%)。
同業他社の休売を受け需要が急増した米菓では「ふんわり名人」シリーズが引き続き好調で125%強。包装餅は前年特需の反動を強いられた上に、鏡餅が売れ筋の小型化を受け微減。今年1月から供給体制を月間150万食増強した米飯は好調が続き、今期4~7月でも121%。今春発売した「越後のごはんコシヒカリ5個パック」の拡販体制を強化する。
なお、厳しいコスト環境から米菓の価格改定を決断した。10月1日出荷分から一部製品(「味の追求」全30品を含む49品)の出荷価格を約5~12%値上げする。「ふんわり名人」は据え置いた。
今期販売計画は、米菓67億5000万円(102.0%)、包装餅95億円(102.2%)、米・米飯23億5000万円(111.4%)、その他6億5000万円(87.8%)。
2022年9月19日付