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40周年式典が盛大に/浦上財団

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研究支援と社会還元推進

浦上聖子氏

公益財団法人浦上食品・食文化振興財団は、設立40周年記念式典および祝賀会を3月17日、ホテルニューオータニで開催した。関係者約300人が出席し、これまでの歩みを振り返るとともに、今後の活動の方向性を共有した。

同財団は、元ハウス食品社長の浦上郁夫氏の「企業で得た利益を社会に還元したい」との遺志を背景に設立。食品分野の学術研究支援と食文化の振興・継承を柱に事業を展開してきた。

第1部の記念式典では、理事長の浦上聖子氏があいさつに立ち、創設の経緯と財団の役割に言及。設立当初は申請20件、採択5件、助成総額1600万円規模でスタートしたが、現在は申請件数が約200件に拡大するなど、事業が大きく広がってきたことを紹介。「研究助成は短期的な成果を求めるものではなく、熱意ある研究者の挑戦を支えることに意義がある」とし、「取り組みそのものを後押しし、その成果を社会に還元していくことが財団の使命」と強調した。

また、ラオスにおける学校給食支援「浦上ランチプロジェクト」については、「単なる給食提供にとどまらず、現地で自立的に継続できる仕組みづくりを重視している」と説明。10年にわたる取り組みの中で、自立運営が可能な学校が生まれた成果を紹介した。さらに、東日本大震災を契機に開始した食文化復興支援にも触れ、「食の未来を切り開くことと、地域に根ざした食文化を守ることの両立が重要」との認識を示した。

浦上博史氏

磯野計一氏

 

続くパネルディスカッションでは、「研究内容と財団の支援」をテーマに、京都大学名誉教授で同財団選考委員の伏木亨氏が進行役を務め、福井県立大学の西辻光希氏、東京工科大学の藤平杏子氏、秋田県立大学のメイサンアウン氏、北海道大学の比良徹氏、大阪大学の八十島安伸氏、京都府立大学の岩﨑有作氏が登壇。助成を受けた研究テーマや成果、財団支援の意義について報告した。

第2部の祝賀会では、来賓の農林水産省総括審議官河南健氏が祝辞を述べたほか、同財団評議員で東洋製罐グループホールディングス名誉会長の三木啓史氏、同財団理事で明治屋相談役の磯野計一氏に記念品が贈られた。磯野氏は、41年前の日本航空123便墜落事故で亡くなった浦上郁夫氏との思い出を語り、会場は静かな感慨に包まれた。

歓談後、同財団評議員でハウス食品グループ本社社長の浦上博史氏が謝辞に立ち、「財団が40年にわたり活動を継続してこられたのは、関係者の温かい支援の賜物」と感謝を表明。

その上で、「財団は創設者の意思に基づく存在であり、企業とは異なる役割を担う。ハウス食品グループにとっても唯一無二の存在として、相互に支え合う関係にある」と述べた。さらに、「組織としての継続性と世代交代という課題を乗り越え、志を次代へつないでいくことが重要」とし、「今後も社会の変化に適応しながら、長期的な視点で歩みを進めていく」との決意を示した。

節目の式典は、財団の歩みと理念を改めて共有するとともに、次の時代に向けた方向性を確認する場となった。

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