大阪大学産業科学研究所の関谷毅氏が大賞を受賞

大賞を受賞した関谷氏㊥、安藤理事長㊧、小泉会長㊨

安藤理事長
安藤スポーツ・食文化振興財団(理事長:安藤宏基)が主宰する食創会(会長:小泉純一郎)は、「第29回安藤百福賞」の大賞受賞者記者会見ならびに表彰式を3月11日にホテルニューオータニ東京で開催した。
「フレキシブルデバイスを用いた生体計測センサの開発~食品と生体計測の融合で実現するウェルネス~」をテーマに研究を進めた大阪大学産業科学研究所教授の関谷毅氏が大賞を受賞した。大賞の選出は8年連続、16回目となる。
シート型センサシステムの実用化により、脳活動計測システム「パッチ脳波計(ワイヤレス脳波センサ)」を開発し、多くの分野での活用が進む。この脳波計は小型で軽量・薄型、かつワイヤレス。しかも低コストの計測装置で、自然な状態での脳活動測定を可能にした。関谷氏は「測定時間はわずか3~5分程度。自宅にいながら病院に匹敵するヘルスケアモニタリングが可能になる」と未来を展望した。同研究は食科学にも応用され、味覚やおいしさの研究、心身の健康を支える食品の研究にも新たな可能性として期待されている。なお、関谷氏には賞金1千万円が贈られた。
なお表彰式では、安藤理事長、小泉会長の挨拶に続き、農林水産大臣政務官山本佐知子氏、文部科学大臣政務官金城泰邦氏が来賓挨拶。宮澤陽夫審査委員長による審査経過報告の後、優秀賞(賞金200万円)2人、発明発見奨励賞(同100万円)3人を表彰。
大賞者による記念講演会では、関谷氏が安藤百福氏の著書や3月5日に家族でカップヌードルミュージアム池田を訪れたエピソード等に触れつつそのイノベーティブな発想に敬意を払い、自身の受賞テーマについても分かりやすい解説で参加者らの興味をひいていた。

関谷氏を小泉会長が称える
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